《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
「……え…?」
「っ…それは…、どういう、意味だ?」
ジュストベルの言わんとする事は解るのだが、それがスズランとハリ互いの首を飾っているという事が理解できないのだ。急な話の展開にラインアーサもスズランも当惑を隠せないでいた。
その風習が事実で、ハリとスズランの首輪飾りが揃いの物であるとしたら……。
「他の国でも似た風習がたくさんあります。中でも指輪が一番知名かと。しかしながらルゥアンダの首輪飾りは少々特殊です…。例えばどちらかが番の契約者以外の者と心を通わせようものならば、首輪飾りに宿る魔像術の発動によりその者は報いを受ける。───と言われております」
追い討ちをかける様に淡々と語るジュストベル。信じたくはないがそれが真実ならば危険に晒されるのは誰か決まっている。
「っ…まさか、スズランはその報いを受けてるって言うのか?」
「いえ、ですからまだハリ殿の物が彼女の物と番の証の首輪飾りであるかを確かめてみない事には。唯、そう考えると原因不明の症状等は合点がゆきますが」
「合点がって、だったらそうなればスズランはハリの婚約者だって事になるじゃあないか! そんな事…っ」
「そんな事……わたし、何もしらない…」
戸惑うスズランの声がラインアーサの心を抉る。
「っ…それは…、どういう、意味だ?」
ジュストベルの言わんとする事は解るのだが、それがスズランとハリ互いの首を飾っているという事が理解できないのだ。急な話の展開にラインアーサもスズランも当惑を隠せないでいた。
その風習が事実で、ハリとスズランの首輪飾りが揃いの物であるとしたら……。
「他の国でも似た風習がたくさんあります。中でも指輪が一番知名かと。しかしながらルゥアンダの首輪飾りは少々特殊です…。例えばどちらかが番の契約者以外の者と心を通わせようものならば、首輪飾りに宿る魔像術の発動によりその者は報いを受ける。───と言われております」
追い討ちをかける様に淡々と語るジュストベル。信じたくはないがそれが真実ならば危険に晒されるのは誰か決まっている。
「っ…まさか、スズランはその報いを受けてるって言うのか?」
「いえ、ですからまだハリ殿の物が彼女の物と番の証の首輪飾りであるかを確かめてみない事には。唯、そう考えると原因不明の症状等は合点がゆきますが」
「合点がって、だったらそうなればスズランはハリの婚約者だって事になるじゃあないか! そんな事…っ」
「そんな事……わたし、何もしらない…」
戸惑うスズランの声がラインアーサの心を抉る。