《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
ハリが低く声を荒らげるとその場の空気がビリビリと振動した。振動は波紋のように広がり衝撃波となり辺りの照明器具と窓硝子が一斉に割れ落ちた。同時にラインアーサも数メートル後ろに吹き飛ばされる。
「っ…ぅわ…!」
「ああ、悪い……つい。でも今僕かなり気が立ってるから魔像力が抑えられないんだ。兎に角、いい加減この報いとやらを止めたいから協力してよ」
「何を、するつもりだ…」
「その扉のすぐ後ろに居るんだろう? 出ておいでよ鈴蘭」
医務室の扉に向かって話し掛けるハリ。すると取っ手が動き僅かに扉が開いた。
「駄目だスズラン!!」
「煩いな…。もう少し協力的になってくれても良いでしょ? はぁ…、もういいや。君はそこで大人しくしてよラインアーサ」
言うなりハリは冷たい視線をよこした。
途端に今しがた割れた窓硝子の破片が意志を持ったかの様に此方を目掛け一斉に向かってくる。避ける術もなく、無数の破片はラインアーサの手足を容赦なく突き刺す。
「っつ…ぁああ…!」
痛みに耐えきれずラインアーサは膝から崩れ落ちた。
「いやぁああ! ライアっ!!」
「あーあ、素直に協力してくれないからだよ…。馬鹿だね」
「くっ…スズラン、、出て、来ちゃ駄目だ…!」
「っ…ぅわ…!」
「ああ、悪い……つい。でも今僕かなり気が立ってるから魔像力が抑えられないんだ。兎に角、いい加減この報いとやらを止めたいから協力してよ」
「何を、するつもりだ…」
「その扉のすぐ後ろに居るんだろう? 出ておいでよ鈴蘭」
医務室の扉に向かって話し掛けるハリ。すると取っ手が動き僅かに扉が開いた。
「駄目だスズラン!!」
「煩いな…。もう少し協力的になってくれても良いでしょ? はぁ…、もういいや。君はそこで大人しくしてよラインアーサ」
言うなりハリは冷たい視線をよこした。
途端に今しがた割れた窓硝子の破片が意志を持ったかの様に此方を目掛け一斉に向かってくる。避ける術もなく、無数の破片はラインアーサの手足を容赦なく突き刺す。
「っつ…ぁああ…!」
痛みに耐えきれずラインアーサは膝から崩れ落ちた。
「いやぁああ! ライアっ!!」
「あーあ、素直に協力してくれないからだよ…。馬鹿だね」
「くっ…スズラン、、出て、来ちゃ駄目だ…!」