《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
全身が異常な程熱い。焼いた鉄の板の上に居る様な猛烈な熱で、身体中の血液が沸騰しそうだ。
何とか奥歯を噛み締める。纒わり付く痛みと熱から逃れようと屈み込むも体内から放出される熱量に溶けて消えてしまいそうだった。
「ぅあっ…あ、っ…はぁ、はぁっ! もう……分かったからっ、…っく、ああ、あぁっ」
今まで長い間ずっと抑えていた〝モノ〟が耐えきれずに溢れ出るてくる。そんな感覚が全身に駆け巡り、次の瞬間ラインアーサの中で何かが弾け目の前が真っ白になった。
何が起きたのか、理解出来なかった。
〝あなたの眠れる能力……大切な……に…… 〟
頭の中で懐かしい声を聞いたような気がした。
何も見えないまっさらな状態から次第に視界が戻りぼんやりと見えてくる。しかし辺りの光景に瞳を疑った。医務室の扉が何かに押し潰されたのか役目を失う様に壊れ、開け放たれていたのだ。
「…っ、なんだ、、これ……俺が、やったのか? 扉が……いや、今はスズランが先だ!」
我に返り立ち上がる。先程まで感じていた熱さと痛みは無く、やけに頭がすっきりとしている。
ふらふらと覚束無い足取りで医務室に踏み入ると行く手を阻む様にハリが立ちはだかっていた。
何とか奥歯を噛み締める。纒わり付く痛みと熱から逃れようと屈み込むも体内から放出される熱量に溶けて消えてしまいそうだった。
「ぅあっ…あ、っ…はぁ、はぁっ! もう……分かったからっ、…っく、ああ、あぁっ」
今まで長い間ずっと抑えていた〝モノ〟が耐えきれずに溢れ出るてくる。そんな感覚が全身に駆け巡り、次の瞬間ラインアーサの中で何かが弾け目の前が真っ白になった。
何が起きたのか、理解出来なかった。
〝あなたの眠れる能力……大切な……に…… 〟
頭の中で懐かしい声を聞いたような気がした。
何も見えないまっさらな状態から次第に視界が戻りぼんやりと見えてくる。しかし辺りの光景に瞳を疑った。医務室の扉が何かに押し潰されたのか役目を失う様に壊れ、開け放たれていたのだ。
「…っ、なんだ、、これ……俺が、やったのか? 扉が……いや、今はスズランが先だ!」
我に返り立ち上がる。先程まで感じていた熱さと痛みは無く、やけに頭がすっきりとしている。
ふらふらと覚束無い足取りで医務室に踏み入ると行く手を阻む様にハリが立ちはだかっていた。