《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
ラインアーサは安心させる様にスズランの小さな肩を抱きしめて頭を撫でる。
「大丈夫だよ、こうして会えたじゃあないか」
「うん。スゥおりこうにしてたよ! おりこうにしてたからきっとパパ、お迎えにくるよね…」
「……スズラン」
「ずっとひとりぼっちで、すごく怖かったの…。スゥおうちにかえりたい」
「っ…もう一人にしないって約束する! パパもまた一緒に探そう」
「……ほんとう?」
「もちろん! それに俺、スズランの事守るって誓ったじゃあないか…」
つい抱き締める腕に力が入る。スズランは腕の中で小さく身じろぐも、そのままラインアーサを見上げて花が開く様に微笑んだ。
「じゃあ、スゥもライアお兄ちゃんに何かおかえしできることはないかなぁ?」
「俺は、スズランがいつもその笑顔で居てくれたら嬉しいよ。もしスズランが何か不安に思う事があるなら、俺が必ずそれを全て取り除いてみせるから…!」
「っ──嬉しい……でも大丈夫。わたし、あなたが一緒なら何も怖くないの…、 本当だよ」
「スズラン、俺は…」
「ライア。会いに来てくれてありがとう──」
しなやかな腕がラインアーサの背中に回される。抱き心地の良い柔らかな身体はもう幼い姿のスズランではない。
「大丈夫だよ、こうして会えたじゃあないか」
「うん。スゥおりこうにしてたよ! おりこうにしてたからきっとパパ、お迎えにくるよね…」
「……スズラン」
「ずっとひとりぼっちで、すごく怖かったの…。スゥおうちにかえりたい」
「っ…もう一人にしないって約束する! パパもまた一緒に探そう」
「……ほんとう?」
「もちろん! それに俺、スズランの事守るって誓ったじゃあないか…」
つい抱き締める腕に力が入る。スズランは腕の中で小さく身じろぐも、そのままラインアーサを見上げて花が開く様に微笑んだ。
「じゃあ、スゥもライアお兄ちゃんに何かおかえしできることはないかなぁ?」
「俺は、スズランがいつもその笑顔で居てくれたら嬉しいよ。もしスズランが何か不安に思う事があるなら、俺が必ずそれを全て取り除いてみせるから…!」
「っ──嬉しい……でも大丈夫。わたし、あなたが一緒なら何も怖くないの…、 本当だよ」
「スズラン、俺は…」
「ライア。会いに来てくれてありがとう──」
しなやかな腕がラインアーサの背中に回される。抱き心地の良い柔らかな身体はもう幼い姿のスズランではない。