《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
だいぶ酒が進み、二人も周りの喧騒に溶け込んでいた。ラインアーサはハリの手を振りほどきながらも反論する。イリアーナを捜し出し、無事に帰還すると言う大役を終えたのだ。今日くらい自分に少々の褒美をあげても罰は当たらない筈だ。
「いいえ、駄目です。これ以上飲みたいのでしたら帰って自室で飲んだら如何です?」
「えー? 自分の部屋でひとり酒なんて美味いわけないだろ! だいたいハリは付き合ってくれないじゃあないか」
「私はライアの情報収集という名のナンパ行為には付き合い切れませんからね」
薄らと顔が赤く染まっているラインアーサに対して、ハリは涼しげな顔をしている。鋭く文句をつけるハリにすかさず反発する。
「違う! 俺のはナンパという名の情報収集だ! ……ん? と言うかあれはナンパじゃあないって!」
自分でもよくわからない言い訳をした。そこまで酔ったつもりはないが、段々と気が大きくなって来ているのは確かだ。ラインアーサに呆れた視線を送るとハリは思いきり深いため息を吐いた。
「はあ……。認めないつもりですか、全く。何でも良いですがとりあえず、あまり ご 無 理 はなされないように」
「いいえ、駄目です。これ以上飲みたいのでしたら帰って自室で飲んだら如何です?」
「えー? 自分の部屋でひとり酒なんて美味いわけないだろ! だいたいハリは付き合ってくれないじゃあないか」
「私はライアの情報収集という名のナンパ行為には付き合い切れませんからね」
薄らと顔が赤く染まっているラインアーサに対して、ハリは涼しげな顔をしている。鋭く文句をつけるハリにすかさず反発する。
「違う! 俺のはナンパという名の情報収集だ! ……ん? と言うかあれはナンパじゃあないって!」
自分でもよくわからない言い訳をした。そこまで酔ったつもりはないが、段々と気が大きくなって来ているのは確かだ。ラインアーサに呆れた視線を送るとハリは思いきり深いため息を吐いた。
「はあ……。認めないつもりですか、全く。何でも良いですがとりあえず、あまり ご 無 理 はなされないように」