《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
家族を捜し出す以前にハリが目の前で苦しんでいるのなら、やはり見過ごす訳にはいかない。
「あはは、はあ…。何だか色々考えて疲れちゃった、、暫く何も考えたくない」
「だったら少し休んだ方がいい」
ハリは普段から異常なまでに仕事をこなしていた。公務も手伝い、特に目立つ贅沢もせず様々な補佐も完璧にこなす程だった。
「やっぱり〝僕〟なんて居ない方が君も嬉しいでしょ? 物静かで物分りが良くて、余計な事はしない普段の僕が恋しい?」
「……」
「何? だってそうでしょ。僕は君とは違う、誰にも必要とされてない。僕を、僕自身を認めてくれるのは万理だけなんだ…ッ…!? っいひゃい…なにするんらよ…」
自虐的に笑うハリについカッとなり思わずその両頬を思い切り抓っていた。
「おい、いい加減にしろよ。さっきから聞いてれば! ハリは、お前自身は一体どうしたいんだよ」
「どうしたいって言われても…」
「俺はハリの事一度も不要だなんて思った無いけど?」
「ふ、そりゃあね。君にとって都合よく振舞ってきたんだ。僕、優秀だったでしょ?」
これには流石のラインアーサも言い返す。
「何言ってんだ! 確かに優秀だけど秘密主義だし小言はうるさいし、葡萄酒マニアで酒豪でついていけないし…、何より心配性で姉上捜しにまで付いてきた癖に!」
「あはは、はあ…。何だか色々考えて疲れちゃった、、暫く何も考えたくない」
「だったら少し休んだ方がいい」
ハリは普段から異常なまでに仕事をこなしていた。公務も手伝い、特に目立つ贅沢もせず様々な補佐も完璧にこなす程だった。
「やっぱり〝僕〟なんて居ない方が君も嬉しいでしょ? 物静かで物分りが良くて、余計な事はしない普段の僕が恋しい?」
「……」
「何? だってそうでしょ。僕は君とは違う、誰にも必要とされてない。僕を、僕自身を認めてくれるのは万理だけなんだ…ッ…!? っいひゃい…なにするんらよ…」
自虐的に笑うハリについカッとなり思わずその両頬を思い切り抓っていた。
「おい、いい加減にしろよ。さっきから聞いてれば! ハリは、お前自身は一体どうしたいんだよ」
「どうしたいって言われても…」
「俺はハリの事一度も不要だなんて思った無いけど?」
「ふ、そりゃあね。君にとって都合よく振舞ってきたんだ。僕、優秀だったでしょ?」
これには流石のラインアーサも言い返す。
「何言ってんだ! 確かに優秀だけど秘密主義だし小言はうるさいし、葡萄酒マニアで酒豪でついていけないし…、何より心配性で姉上捜しにまで付いてきた癖に!」