《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
「っ…それって」
「わたしだってやきもちやくもん…」
そう告げて此方を見上げるスズランの頬がみるみる朱色に染まっていく。どうしようもなく可愛い表情に胸が温かくなる。
お互いに惹かれあって、お互い妬く程恋に落ちた。
彼女の虹色の瞳に映る自分はとても幸せそうに笑みを浮かべていた。
「スズラン」
「……ライア」
どちらともなく唇を寄せる。
優しく、時には噛み付く様に激しく。
互いの唇を貪り、舌を絡めて求め合う。
次第に荒くなる息遣いで気分が高揚したのか、以前よりも敏感なスズランの反応に全身が昂っていく。
「……は、、っ…」
「っ…ふぅ…ん、ンン…」
細く華奢な指が、絡めて繋いだ手を何度か握り返してきた。
「スズラン?」
「ふぁ、、らい、あ……夢のときより、激し…んっ」
「…それって、わざと…煽ってる…?」
「ちが…っあ、ん…ッ」
甘くとろける声が欲情を手繰り寄せる。心臓が心地よく疼き、強く脈を打つ。どのくらいの間そうしていただろうか。一度熱を逃がす為、僅かに離れると互いの唇との間に銀の糸が伝う。
「……ん…」
「は…、はぁ…」
真上に浮かんでいた月が傾いて来ていた。
潤んだ瞳であがった息を整えるスズランがたまらなく愛しい。だがこれ以上欲しては止まれなくなってしまう。
自身を落ち着かせるためラインアーサは思い切り頭を振った。
「わたしだってやきもちやくもん…」
そう告げて此方を見上げるスズランの頬がみるみる朱色に染まっていく。どうしようもなく可愛い表情に胸が温かくなる。
お互いに惹かれあって、お互い妬く程恋に落ちた。
彼女の虹色の瞳に映る自分はとても幸せそうに笑みを浮かべていた。
「スズラン」
「……ライア」
どちらともなく唇を寄せる。
優しく、時には噛み付く様に激しく。
互いの唇を貪り、舌を絡めて求め合う。
次第に荒くなる息遣いで気分が高揚したのか、以前よりも敏感なスズランの反応に全身が昂っていく。
「……は、、っ…」
「っ…ふぅ…ん、ンン…」
細く華奢な指が、絡めて繋いだ手を何度か握り返してきた。
「スズラン?」
「ふぁ、、らい、あ……夢のときより、激し…んっ」
「…それって、わざと…煽ってる…?」
「ちが…っあ、ん…ッ」
甘くとろける声が欲情を手繰り寄せる。心臓が心地よく疼き、強く脈を打つ。どのくらいの間そうしていただろうか。一度熱を逃がす為、僅かに離れると互いの唇との間に銀の糸が伝う。
「……ん…」
「は…、はぁ…」
真上に浮かんでいた月が傾いて来ていた。
潤んだ瞳であがった息を整えるスズランがたまらなく愛しい。だがこれ以上欲しては止まれなくなってしまう。
自身を落ち着かせるためラインアーサは思い切り頭を振った。