《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
すると何故か突然にスズランが吹き出した。かと思えば瞳を輝かせながらラインアーサの髪に着目している。
「っふふ、ライアの髪。ふわふわの大きな猫みたい…!」
「大きな猫!?」
「うん! なんだか可愛い。触ってもいい?」
「可愛いって……触るくらいいくらでも良いけど。ああ、でも邪魔だな。今度切らないと」
力を解放した影響か、急に腰のあたりまで伸びてしまった髪を肩の後ろに流す。
「あ、そうだ! 長いのも素敵だけど…、切るまでの間こうしない?」
「こうって?」
スズランが自分の髪をサッと編んで見せた。
「ね! こうしたら少しは邪魔にならないでしょ?」
「あ、ああ。じゃあお願いしようかな」
「まかせて!」
背後に回ったかと思えばスズランはものの数秒でラインアーサの髪を編み終えた。髪の先は彼女が愛用している髪留めで留めてある。
「慣れてるのか? すごいな…、それにこの髪留めって…」
「ライアとおそろいで嬉しい!」
「そっか…。似合うかな?」
「うん!」
慣れない髪型に多少照れるも内心嬉しさでいっぱいになる。お揃い、とにこにこと満足気に微笑むスズランがとても可愛らしく、自然と口元が緩む。
「ありがとな、スズラン」
「えへへ、どういたしまして」
「ああ。そういえば首元、寂しくなってしまったな…」
ふと目に入ったスズランの細い首筋が白く浮き立つ。
「っふふ、ライアの髪。ふわふわの大きな猫みたい…!」
「大きな猫!?」
「うん! なんだか可愛い。触ってもいい?」
「可愛いって……触るくらいいくらでも良いけど。ああ、でも邪魔だな。今度切らないと」
力を解放した影響か、急に腰のあたりまで伸びてしまった髪を肩の後ろに流す。
「あ、そうだ! 長いのも素敵だけど…、切るまでの間こうしない?」
「こうって?」
スズランが自分の髪をサッと編んで見せた。
「ね! こうしたら少しは邪魔にならないでしょ?」
「あ、ああ。じゃあお願いしようかな」
「まかせて!」
背後に回ったかと思えばスズランはものの数秒でラインアーサの髪を編み終えた。髪の先は彼女が愛用している髪留めで留めてある。
「慣れてるのか? すごいな…、それにこの髪留めって…」
「ライアとおそろいで嬉しい!」
「そっか…。似合うかな?」
「うん!」
慣れない髪型に多少照れるも内心嬉しさでいっぱいになる。お揃い、とにこにこと満足気に微笑むスズランがとても可愛らしく、自然と口元が緩む。
「ありがとな、スズラン」
「えへへ、どういたしまして」
「ああ。そういえば首元、寂しくなってしまったな…」
ふと目に入ったスズランの細い首筋が白く浮き立つ。