《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
今日と言う一日の中で色々な事があり、起きた出来事を頭の中で整理し大きく息を吐いた。
「はぁ。……今日はもう帰って寝よう」
「何かあったんです?」
その声に顔を上げると、そこにはハリが立っていた。
「ハリ!」
「遅いので迎えに。本当にナンパをなされて朝帰りなどされましたら陛下が心配しますので」
「俺はそんな事…」
言いかけたが、瞬時に先程の出来事が脳内を過ぎる。
「何やら捨てられた犬の様な顔をしてますけど、相手にされなかったとか?」
「……違う。別に、今日はそんな気分でもないからもう帰るとこだったけど?」
ハリは一瞬疑いの眼差しをラインアーサに向けたが、すぐ無表情になり前に向き直った。
「そうですか、では戻りましょう。それと、陛下がライアを探していました。今日はもう遅いので明日の朝に陛下の執務室へ足をお運びください」
「そうか、対応させて悪かったな」
「いえ、これでも私は貴方の側近ですから」
「はは……お手柔らかにお願いするよ」
───それから、王宮の自室へ戻り寝支度をするも寝付けずにいた。静寂の広がる寝室の広いベッドの上で何度も寝返りをうつ。
「はぁ。……今日はもう帰って寝よう」
「何かあったんです?」
その声に顔を上げると、そこにはハリが立っていた。
「ハリ!」
「遅いので迎えに。本当にナンパをなされて朝帰りなどされましたら陛下が心配しますので」
「俺はそんな事…」
言いかけたが、瞬時に先程の出来事が脳内を過ぎる。
「何やら捨てられた犬の様な顔をしてますけど、相手にされなかったとか?」
「……違う。別に、今日はそんな気分でもないからもう帰るとこだったけど?」
ハリは一瞬疑いの眼差しをラインアーサに向けたが、すぐ無表情になり前に向き直った。
「そうですか、では戻りましょう。それと、陛下がライアを探していました。今日はもう遅いので明日の朝に陛下の執務室へ足をお運びください」
「そうか、対応させて悪かったな」
「いえ、これでも私は貴方の側近ですから」
「はは……お手柔らかにお願いするよ」
───それから、王宮の自室へ戻り寝支度をするも寝付けずにいた。静寂の広がる寝室の広いベッドの上で何度も寝返りをうつ。