《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
恋心
「───スゥ!」
「おいで、俺がパパを探してあげる」
そう、言ってくれたのは誰だったっけ。
「お利口にしてたら迎えなんてすぐだ」
そう言って、涙の止まるおまじないをしてくれたのは誰だった?
おひさまみたいなきらきらの笑顔で笑いかけてくれたのは誰?
きっと、これは夢。
自分が傷つかないように、自分で作り出した夢に違いない……
だって、わたしは捨てられたのだから。
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