《完結》アーサ王子の君影草 ~ラインアーサの些かなる悩み事~
「……その、えっと……男の人って、好きじゃない人にでも、、唇に……簡単にキス、とか、できるのかなって…」
最後の方は小声で殆ど聞こえなかったが、あの口づけの事を気に病んでの発言だろう。
ラインアーサは罪悪感を覚え、ちりつく心臓の辺りを押さえた。理由は分かっていたが聞き返さずにはいられなかった。
「な、何故そんな事を?」
「……だって、わたし…。男の人の気持ちって分からなくて。その、唇は……はじめてで、、あ! あの、ちがうの!! わたしじゃなくてっ……一般的にどうなのかな? って、気になるっていうか! とにかく、わたしのことじゃないのっ!!」
赤い果実の如く頬を染め、一所懸命に否定する姿が可笑しく、純粋に可愛い……。そうラインアーサは思った。
「くくっ! そんなにむきになって否定し無くても」
一度は堪えたラインアーサだがやはり噴き出してしまった。
「うう、そんなにおかしいかな……あれ? 警備さんって笑うとなんだか……」
何故かスズランはますます頬を赤らめた。
急いで顔を引き締める。身近なハリを手本に冷静な態度を貫こうと努力したが、どうもラインアーサには難しい様だ。
最後の方は小声で殆ど聞こえなかったが、あの口づけの事を気に病んでの発言だろう。
ラインアーサは罪悪感を覚え、ちりつく心臓の辺りを押さえた。理由は分かっていたが聞き返さずにはいられなかった。
「な、何故そんな事を?」
「……だって、わたし…。男の人の気持ちって分からなくて。その、唇は……はじめてで、、あ! あの、ちがうの!! わたしじゃなくてっ……一般的にどうなのかな? って、気になるっていうか! とにかく、わたしのことじゃないのっ!!」
赤い果実の如く頬を染め、一所懸命に否定する姿が可笑しく、純粋に可愛い……。そうラインアーサは思った。
「くくっ! そんなにむきになって否定し無くても」
一度は堪えたラインアーサだがやはり噴き出してしまった。
「うう、そんなにおかしいかな……あれ? 警備さんって笑うとなんだか……」
何故かスズランはますます頬を赤らめた。
急いで顔を引き締める。身近なハリを手本に冷静な態度を貫こうと努力したが、どうもラインアーサには難しい様だ。