【完】“好きの大きさ”誰にも負けません!!!
私から朝陽くんに話しかけて
『話しかけないで』は無いな……
なんて少し走って冷静になってきたころに考えた。
屋上に吹いている涼しくて心地い風は
私のモヤモヤしてる心をきれいにしてくれる……
心が洗われる感覚と一緒に涙も数滴コンクリートの地面に落ち
シミを作った……
私はフェンスにもたれながら座り、
下を向いた……
『抱いてって言っただけ。』
『一方的に好き好きって言っただけ。』
莉子ちゃんの声が頭の中でこだまする。
私は髪の毛を手でクシャッとして
かき消そうとした。
朝陽くんの掛けてくれた言葉はもう分からなかった。
でも、莉子ちゃんの声だけが鮮明に残った……