【完】“好きの大きさ”誰にも負けません!!!
ツンツンしてた夕陽が柔らかくなったのは
全部陽菜の努力だ。
小さいのにほんとに頑張るよ。
俺は、そんな陽菜をずっと見ていたんだ。
俺達の前では一切泣かない陽菜。
それでも俺は夜中に
隠れて部屋で泣いてる陽菜を知ってる。
自分自身に腹を立てて怒っている陽菜も知ってる。
まぁ、俺が知っていることを
陽菜は知らねえだろうけどな。
「アサ兄!!行ってきます!」
「あ、おう!!気をつけろよ!!」
俺の顔の前で手を振りながら
そう言って玄関を飛び出していった陽菜。
「変わったな陽菜。」
俺は、玄関の方を見つめて呟いた。