【完】“好きの大きさ”誰にも負けません!!!





「で、遅いね……桐生……」



「う、うん……まぁ、忙しいんだよ!」



私はとりあえずもらったプリントの中で自分ができるところをやり始めた。




「それじゃ、あたしバイトあるから帰るね?」


「うん!バイバイ麻耶ちゃん!」


「じゃあね~!あ、来愛、アドレスくらい聞きだしなよ!!じゃっ!」



そう言いながら手をひらひらさせて教室から出て行った。



アドレスなんて……
私が聞けるわけ……



朝陽くんと話せたのだって奇跡だし……



朝陽くんが話しかけてくれなかったら
私今頃、バスケ部を体育館の外から地味に見つめてるか、
また教室で朝陽くんの席に座って体育館を見つめてるかだったよ……



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