ずるい人






ああ、やっちゃった。




類君に、好きって言ってもらえて、嬉しいはずなのに。


結局自分の不満を類君にぶつけて、困らせた。





気まずい空気が流れる。



私は、自分の意気地のなさに、泣きそうになった。





その時だった。









ちょっと顔を上げたら、類君の顔が目の前にあって。











────私は類君にキスされた。























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