ずるい人
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部活帰り、今日もホームで電車を待つ。
付き合っても、無言なのは変わらない。
けれど。
私は、そっと類君の左手を握った。
類君も握り返してくれる。
言葉がなくても、通じあえている。
私はふと、今日花梨から聞いた話を思い出して、ふふっと笑った。
「…?」
類君は不思議そうな顔をしてこちらをみた。
「いつまでもずっと、こうして隣にいられたらいいね。」
私がそう言うと、類君は少しはにかんだ。
「…うん。そうだね。」
花梨が言っていた。
『類君、どうしても遊園地の日に月に告白したいって、私たちにどうすればいいか聞いてきたんだよ。
だから、月は、積極的な男の子が好きだって、私言ったの~!
そしたら、具体的には?って、食いついてきて。
でも、本当に教えた通りにするとは…
本当に月のことが好きなんだね、類君。』
私は、そんな類君のことが、
「大好き!!」
私は、類君に抱き着いた。
類君は、顔を真っ赤にしながら、
「俺も。」
そう短く返してくれた。
*本当にEND*