ずるい人






私はもはや呆れて座る気にもなれず、
「いや、私の許可入らないでしょ。」


と適当に返事をして角の席の壁に寄り掛かった。




きっと、類君なりに気を使ったつもりだったんだろうな。



はあ。

ため息が出た。








───────…



その2日後。


あまりにないと思ったので、同じ部活仲間の花梨に愚痴った。




「…な、なんじゃそりゃーーー!

むむぅ…類君許せん!後で説教だな。」





おおう。予想外なキレ具合。



「い、いや、説教はいい「類君!!」



私の声を無視して類君を呼び出す。

教室の前なので、あまり大きな声は出してほしくないんだけどな、花梨…



というか、花梨が呼び出して私があたふたしてるって、なんか誤解を生むシチュエーションじゃん、これ!












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