俺しかいない
桜ちゃん…
はっきり言って君は…
元祖不思議っ子だ!!
俺はただただ桜ちゃんの問いかけを延々と聞いていた。
いつの間にか時はすでに夕方になっていた。
俺と桜ちゃんは波打ち際に二人で座って、黙って日が沈みゆく海を見つめていた。
海水浴客も、だんだんと少なくなってきていた。
俺、
なんでここ来たんだっけ?
あ──
それにしても海綺麗だなぁ
俺はいつしか桜ちゃんが隣にいることも忘れて海に見入っていた。
いや、桜ちゃんが隣にいたからかもしれない。