俺しかいない
海とヤドカリ
「お~い!翔!
早く起きろって!」
ん~
ねみぃ~
もう少し寝かせろ…
「お前、今日こそ女の子ゲットすんだろ~が!」
なんか
パチパチ音がするな~
うお!?
ほっぺたがヒリヒリしてきやがった。
「早くしねぇと美里に怒られる~!!」
駿の泣き声が聞こえる…
って!!
ガバッ
「起きたー!!
翔の低血圧ヤロ~!!」
「バッカ駿!!
ほっぺたが腫れちまうじゃんか!!
まじイテェ!!」
こうして始まった今日の海デート。
俺はまだあの子に出会ってしまうなんて思ってもなかった。