〔BL〕透き通った嘘


「オレには自分に言い聞かせてるようにしか聞こえないけど。」


そんなの、違う。

芹沢の勘違いだ。


その言葉が、なぜか出てこない。

いつまでも黙ってる俺を、芹沢は後ろから抱きしめた。


ピクッ


俺の肩が揺れる。

「佐藤…

昔も、こんなことあったよな。

佐藤の部屋でさ。」


一端体を離し、俺を振り向かせてからまた抱き締める芹沢。


…そういやそんな事もあったな。


でも、









ざまぁないな。



< 106 / 159 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop