〔BL〕透き通った嘘
やっと閉まった鍵を睨んでいると、隣の部屋の
扉が開き、芹沢が出てきた。
「いやー、お隣サンだったんだねぇ!!挨拶くらいしてくれても良いじゃないかぁ~!」
「あースミマセン。引っ越しでバタバタしてて挨拶する暇ありませんでした。サーセン。」
「あからさまに嫌そうな顔すんなって!」
「何でコイツが隣なんだよ…。」
「本音漏れてるから。」
朝っぱらからテンション高ぇな。
「今日は佐藤もちこくかー!オレだいたい遅刻~。」
「…まぁ、芹沢だしな。」
「先輩つけてよ。」
「芹沢如きにつける義務はない。」
(学校行きたくねぇ…。)
「学校めんどくせぇ…。」
芹沢が、ポツリと呟いた。
そんなこと、知ってるよ。
静かに心の中で毒づいてると、思いも寄らない一言が俺に飛ぶ。