〔BL〕透き通った嘘
「そっちも大変かもしんないけどさ、
こっちもこっちで、
意外と、さ。
大変なんだよ。」
(なんで、そんな顔…。)
「オレさ、皆から天才だーとか言われてきたけど、天才って誰にも尊敬されねぇのよ。
努力なんてしなくていいから羨ましいってね。
天才って、オレ勉強が少しできるだけで、普通なのにね。」
『お前はフツウなんだ。』
『フツウじゃだめなんだよ。』
『4位じゃ意味がない。』
じゃあ、普通ってなんだ?
「俺も、サボる。」
「…ん?」
芹沢は少し不思議な顔をした後、いきなり声を高めた。