〔BL〕透き通った嘘



「…はは、答えに、なってないよ。」


「天才に分からないなら、俺に分かるはずがないだろ。

…そう、芹沢が俺に声をかけた。

ただ、それだけだったはずなんだ。」



「…?」



「俺は、確かにあの日…

屋上で、“死ねそうだ”と呟いた。

そして、芹沢は『死んでみる?』と言った。

たった、それだけ。

それだけの会話なのに。



俺は、無性に…泣きたくなったんだ。」



「佐藤は泣き虫だな。」


「うるせ」




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