〔BL〕透き通った嘘
──────…
「いやー、そろそろお開きにするかァ!!」
誰かがそう声をかけ、ぞろぞろと引いていく。
その小さな人混みの中で、僕は必死に佐藤を目で追った。
そして、もう一度歩み寄る。
「さと──…「いやー、佐藤君!今夜は、どうかね?」
「…はい。
ご一緒させていただきます。」
近付けば、そんな会話が聞こえてきた。
行く?
ご一緒?
なんだか、いやな予感がした。
「────…ッオレも!!
…いや、僕もご一緒しても?」