〔BL〕透き通った嘘
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───…
一通り診察が終わると、廊下で佐藤を見かけた。
「さと─────…「ですから、その件は…」
佐藤は電話中のようだ。
「…はい、分かっています。
はい、えぇ。
…ちゃんと、やっています。
問題ありません。
大学病院の方も…えぇ、うまくいっています。
しかし…私はやはり、気が進みません。
……
……………はい、申し訳ありませんでした。
出過ぎたことを言ってしまいました。
…はい、はい。
承知しました、父さん。」
…電話の相手は、佐藤のお父さん?
あれから、ちゃんと話とかしたのか…?
「…ハァ─────────…クソッ」
佐藤は深くため息をつき、クソッ、と言って壁を拳で殴った。
佐藤の、心の叫びのような気がして。
「佐藤…!!」
「芹沢…さん」