キセキから始まった
もう助からないかと思ってしまった瞬間




彼は素早く動いた。





あたしの目よりも早く。




男のナイフよりも早く…







「どけっ郁斗っ!!!」


そう叫んで、健は郁斗を突き飛ばした。



ドンッ




ズザッ…



郁斗を男のナイフから遠ざけた後




あのまま健は逃げれた









はずだったのに









逃げれなかった。









なぜなら…







郁斗が…健を掴んだりしたから…。











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