◎☆ Margaret*
どうせわたしは長所なんて無くて
暗くて地味で歪んでる可愛気の無い
つまらない人間でしかないんだ。
でも那由太さんはそんなわたしも
認めてくれてたんだ。

それはわたしが那由太さんの
彼女の真衣の妹だから…?

義理?偽善?

それでもいいから
あの時だけはわたしの事を
考えてたって言って欲しいの。

大好きだった。
人知れず愛していた。

柔らかい笑顔と栗色の髪、
浅い靨に無駄のない体。

全部真衣のものだったんだ…

結局那由太さんも真衣。
わたしを見てくれる人なんて
どこにも居ないんじゃないか。
< 19 / 90 >

この作品をシェア

pagetop