『華國ノ史』
 大陸北方の毛長馬は寒さに厳しい大地で育ち、

 大柄で体力が非常にあった。


 馬は白い湯気を出し魔法使い達をのせ、大軍を追い越し、白だけの浜にまでやって来くると自慢気に白い鼻息を吹いた。


 青みがかった流氷が流れ着くこの広い砂浜には煌皇軍の戦艦がびっしりと並んでいる。


 四人は浜から少し離れた砂丘に身を潜めていた。

ウルブス
「規律の取れた陣容だ。

 守備兵自体はおよそ三百ってところですな。

 少しなめすぎているようだ」


ミニッツ&セコンド
「でも多いな」

セブン
「大軍が戻ってくるまであと少し。

 踊る炎なら50体は出せる」


ウルブス
「日頃の魔力送りが身になりましたね」

ミニッツ&セコンド
「俺達も魔力は回復してるぜ」

セブン
「じゃあまずは僕1人で魔力を使い守備兵を翻弄させます。

 
 皆は援護を、そのあと手分けして船を使い物にならないようにしましょう」


ミニッツ&セコンド
「勿体ないな~」

ウルブス
「船を壊さねばまた奴等は海上から侵略してくるでしょう。


 これは後々効いてくるはず。

 時間が無いやりましょう!」


セブン「よしっ!行こう!」

 
 彼等は魔法都市に襲い来る大軍を相手に戦った直後であったために、目の前の三百が少数に思えたのだった。
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