『華國ノ史』

新しい群雄、懐かしき友

 二人の王子が出会う前、セブンは新たな部隊長を任され主戦場となるえあろう東ではなく、

 西の関所へと向かうように指示された。

 魔法使いであり、
 騎士となったセブンに従うのは
 
「元華國軍
 独立魔法部隊
 華龍隊隊長
 ウルブス・フォン・ドレイク」

「双子の魔法使いの兄
 精霊使いの特性を持つ
 上級魔法使い
 ミニッツ」

「双子の魔法使いの弟
 水と精霊の特性を持つ
 上級魔法使い
 セコンド」

 の三人である。

 セブンが任された部隊は華龍王虎隊という部隊であった。


 魔法部隊の三強とされた華龍隊、虎華隊、王華隊より選抜されたメンバーで構成されるという。

 
 セブン達は西の関所に向かう途中でクラッシュに指定された町に寄った。


 その町の宿で他のメンバーと合流するのだという。


 だが、セブンと三人は既に誰が来るか確信しているようであった。

 
 壊滅した魔法都市、眠りドラゴン城で賢者ケイロンから渡されたアイテムと書簡。

 
 書簡には新部隊の創設案が書かれていたそうだ。

 
 セブンを知るケイロンならばセブンの友好関係を知っている。

 
 それに渡されたアイテムを使える者は限られていた。

 
 そして、何より共に学び、鍛えた友の力を信用していたからでもあった。


 案の定、宿で待っていると、突如開かれた扉にセブンの同寮でルームメイトである成長したカトリの姿があった。

カトリ
「華國独立魔法部隊
 
 王華隊
 カトリ・リッチ・ブレス

 王の命により華龍王虎隊へと転属に参りました。

 って、お?

 セブンじゃん!」


 後ろからは美しくなった同じく同寮生であった赤毛のクロネがカトリを押し退け入って来た。


クロネ
「本当だ!セブン!

 それにウルブスさんも!」

ミニッツ&セコンド「おい、俺らは?」

 戦争が開始されていたが、この時ばかりは皆心から再開の喜びで笑顔になっていた。

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