『華國ノ史』
 二年振りの再開で話しは尽きそうも無かったが、

 新しい仲間を引き入れたセブン達は任地である西の関所へ向かった。

 
 行く道では今までの出来事が延々と話された。

 カトリは魔法使いの血を受け継ぐ貴族であった為に王華隊へ所属し前線で警戒任務にあたっていた事。


 クロネは死霊使いクラスの先生であったムクロウと使役する死霊を集める旅に出ていたが、

 最近になって特殊特性を持つ者で編成された虎華隊へ入隊したそうだ。


 魔法都市の崩壊にはカトリとクロネは歯を食い縛って悔しがった。


 セブンが騎士になった事、ドラゴンから受け取った剣と魔法。

 王と王子の事を話しあった。

カトリ
「じゃああの眠りドラゴン城の地下にはドラゴンが眠っていて、

 俺達の魔力を食っていたのか?
 
 あの尻尾が?」

クロネ
「私も王子様に会いたいなー」

セブン
「あっそうだ、これケイロン様から」

クロネ
「これは、黒の淑女のドレス!
 
 有名な死霊使いの魔女の物だわ」

カトリ
「この腕輪は、家の家紋だ。

 多分一族に伝わってる癒しの風と呼ばれた腕輪だ」


ウルブス
「やはり、ケイロン殿は何かを考えた上での贈り物だったようですな」

セブン
「カトリ、それは?」


 セブンはカトリが腰に下げている鞭が気になったようだ。

 それは皮の鞭に小さな刃が付いた金属が幾つも並び、

 いばらのようであった。

カトリ
「昔、モーニングスター使ってただろ?
 
 あれ風と相性悪くてさ。

「肉裂きの鎌鼬(カマイタチ)」っていうんだぜ」


クロネ
「双子、その禍々しい爪よこしなさいよ、私も武器作るから。

 私だけ手ぶらじゃ格好つかないでしょ?」


ミニッツ
「強引だな~でもよ」

セコンド
「これ、死んだ魔法使いの手だぜ?」

クロネ
「お化けは友達、お化けは友達、お化けは友達…あわわわ」


ミニッツ&セコンド
「すまん」

 
 双子は魔法都市の守護龍の鱗をも切り裂いたリッチの爪の生えた手を渡した。

 クロネはこれを後に加工し、「リッチの悪夢」という武器を作り出した。





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