『華國ノ史』
セブン達は再開を果たし、西を目指した。
山脈の頂上に向かい開けた道が続く西の渓谷の頂上には、
巨大で深い谷が南北を分けている。
そこには大きな橋が掛けられ、両脇を切り立った山の壁がそこを唯一の通り道としていた。
渓谷は華國と煌皇国の両者が所有権を譲らず、両岸から中央に向け双方の橋がぶつかり合う様に作られていた。
華國側の橋には装飾が施され煌皇側は飾り気の無い頑丈そうな橋が築かれていた。
しかし中央でそれはピタリと重なっている。
華國側の職人は向こうに合わせてやったと言い、煌皇側は向こうより早く作りあげたと言っている。
この戦略的にも文化的にも重要な橋は常に崩壊の危機に頻していた。
どちらか一方がここに大軍を送り攻めようとすれば、追い詰められた側が橋を落とすのが明白であったからである。
橋の南北終着点には双方に砦が建てられている。
華國側は北大陸統一以前のある西の小国家が南からの侵略者に備え、
建て続けた巨大な城塞があった。
一方、煌皇国は西に防衛拠点の多い華國に対し、攻めいる事を想定していなかったので、
橋を落とす為だけの仕掛けを施した簡易的な砦があっただけであった。
ゆえにこに西の拠点は華國が攻めれば橋を落とされ進行が困難となり、
煌皇国が攻めるには後の防衛拠点からの事も考えると戦略的に侵攻が難しく、
双方に見放された地であった。
そして、そこに集められたのはセブン達を含め、
癖の強い者達ばかりであった。
しかも実力が未知数の者ばかりであり、非常に不安定な防衛ラインとなっていた。
集まった部隊は以下の通りである。
「フィナレ教会騎士団」
北大陸の女神を信仰する教会の私兵団、旗は祈りを捧げる女神。
兵は白銀の鎧に白のマントのいでたち。
「鉄鎖(テツクサリ)傭兵団」
南大陸で盗賊行為を繰り返し、船舶を奪い華國に逃げ込んできた傭兵団。
旗は剣に巻き付く鎖。
「ボルト亡命軍」
額から耳にかけ角が生え、鋭角な耳を持ったボルトという種族。
見た目故に煌皇国で魔人の兼属とされ迫害されていた。
華國に亡命後は保護されている。
旗は自らの種族の顔。
「華護(ハナマモリ)義勇軍」
西の関所に派遣された兵力で最大勢力。
一般市民や腕に覚えがある者、保護されていた少数の亜人や元軍人等で構成される。
旗は華の紋章を施した盾。
これに正規兵の華龍王虎隊が加わった五大少数勢力であった。
山脈の頂上に向かい開けた道が続く西の渓谷の頂上には、
巨大で深い谷が南北を分けている。
そこには大きな橋が掛けられ、両脇を切り立った山の壁がそこを唯一の通り道としていた。
渓谷は華國と煌皇国の両者が所有権を譲らず、両岸から中央に向け双方の橋がぶつかり合う様に作られていた。
華國側の橋には装飾が施され煌皇側は飾り気の無い頑丈そうな橋が築かれていた。
しかし中央でそれはピタリと重なっている。
華國側の職人は向こうに合わせてやったと言い、煌皇側は向こうより早く作りあげたと言っている。
この戦略的にも文化的にも重要な橋は常に崩壊の危機に頻していた。
どちらか一方がここに大軍を送り攻めようとすれば、追い詰められた側が橋を落とすのが明白であったからである。
橋の南北終着点には双方に砦が建てられている。
華國側は北大陸統一以前のある西の小国家が南からの侵略者に備え、
建て続けた巨大な城塞があった。
一方、煌皇国は西に防衛拠点の多い華國に対し、攻めいる事を想定していなかったので、
橋を落とす為だけの仕掛けを施した簡易的な砦があっただけであった。
ゆえにこに西の拠点は華國が攻めれば橋を落とされ進行が困難となり、
煌皇国が攻めるには後の防衛拠点からの事も考えると戦略的に侵攻が難しく、
双方に見放された地であった。
そして、そこに集められたのはセブン達を含め、
癖の強い者達ばかりであった。
しかも実力が未知数の者ばかりであり、非常に不安定な防衛ラインとなっていた。
集まった部隊は以下の通りである。
「フィナレ教会騎士団」
北大陸の女神を信仰する教会の私兵団、旗は祈りを捧げる女神。
兵は白銀の鎧に白のマントのいでたち。
「鉄鎖(テツクサリ)傭兵団」
南大陸で盗賊行為を繰り返し、船舶を奪い華國に逃げ込んできた傭兵団。
旗は剣に巻き付く鎖。
「ボルト亡命軍」
額から耳にかけ角が生え、鋭角な耳を持ったボルトという種族。
見た目故に煌皇国で魔人の兼属とされ迫害されていた。
華國に亡命後は保護されている。
旗は自らの種族の顔。
「華護(ハナマモリ)義勇軍」
西の関所に派遣された兵力で最大勢力。
一般市民や腕に覚えがある者、保護されていた少数の亜人や元軍人等で構成される。
旗は華の紋章を施した盾。
これに正規兵の華龍王虎隊が加わった五大少数勢力であった。