『華國ノ史』
 西での内部調査の仕事をしていたピエロは、

 セブンの噂を聞きつけ軍事関係者に詳しい話を聞いた後、直ぐに両親に知らせに向かったそうだ。


 セブンが幼少の頃よりピエロはセブン家と交流があったのだ。

 
 父はセブンが送ってくれたお金で本業であった農業を拡大し、

 宿も繁盛したのでかなりの額を手にしたそうだ。


 しかもそれを運用し北大陸で輸送業と貿易を始め今や富豪と呼ばれるまでになったそうである。


 セブンの父親に率いられた者達がどんどん荷を降ろしている。

 
 心配した父親が大量の物資を差し入れしてくれたのだ。

セブン「母さんは?」

ピエロ
「行ったら連れて帰りたくなるから会わないんだってさ、

 じいさんは王城へ行くって聞かなくてな。

 結局鎧を来て腰を痛めてベットの上だ」


父「ほらこれ母さんから」

セブン
「ん~この香りは!

 美味しそう」

ピエロ
「そのチキンサンドはうまいよな~」



「父さんは商売でお金を貯めてまた支援するよ。

 戦いには向いてないってじいちゃんに言われ続けてたからな」


セブン
「父さんは立派に戦ってたよ。

 その、ありがとう」


「そうか?

 任務の邪魔をしたな、もう行くよ」

セブン
「邪魔なんてそんな、でも、もう行くの?」


「セブン、お前は生まれて来なかった兄弟の分まで生きて欲しいんだ。

 だから…」

セブン
「約束は出来ないよ、

 戦争なんだから」


「そうだな、でも危なくなったら逃げるんだぞ」

ピエロ
「なに、セブンは大丈夫。

 俺がついてるからな」

セブン
「一緒にいてくれるの?」

ピエロ
「当たり前だ。

 助け合うって誓っただろう?

 友達だろ?」

セブン
「これからは戦友だね」


「じゃあなセブン。

 手紙書けよ。

 印だけでも良いんだ。

 無事をしらせろ」

セブン
「わかった。父さんも危なくなったら逃げてね」


「大丈夫。

 自慢の息子が最前線で守ってくれてるんだから」

 セブンはこの再開で、自分には守る物があって戦っているのだと再認識する事が出来た。
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