『華國ノ史』
フィナレ教会騎士団は大陸に伝わる女神フィナレを崇拝する宗教団体であった。
正確には騎士では無く、教会の私兵であるが、
自分達を女神を守護する騎士である為だと言い、そう名乗っていた。
数こそ少ないが彼らの中には魔法に似た力を持つ者がいる。
それは祈りと呼ばれ、フィナレの力を借り受けるとの事であった。
セブン
「サジ殿、祈りと魔法とは違うのですか?」
教会騎士団長サジは威厳のある長い髭をさすりながら答える。
サジ
「魔法は理であるが、祈りに対する慈愛に満ちた恩恵は理を越えた力だ。
時にセブン卿、君はフィナレ様を信仰するか?」
セブン
「神話には疎いもので」
サジ
「ふむ、ならば経典を貸してしんぜよう。
知らずに信仰は出来んからな、だが貴殿にもフィナレ様の加護はある。
その剣、私と同じ形である事に気づいておったか?」
セブン
「希望の剣ですか?
確かにサジ殿と一緒ですね」
サジ
「これは女神フィナレ様から正義の王に遣わされた聖遺物を模倣し作られた剣だ」
セブン
「僕のは本物ですよ」
サジ
「なんと!このような少年をたぶらかすとは!
その武器商人は天の怒りを買うであろうな」
セブン
「フォロフォロ様から受け取ったんですけど」
サジ
「聖龍フォロフォロ様を語る悪龍がおるのか!
けしからん!
おっと、いかんいかん、怒りは信仰心を曇らせる。
めげるでないぞ、セブン卿。
そなたにも必ずやフィナレ様の恩恵が与えられよう。
あの野蛮な傭兵以外はな」
どうも自分の力だけで戦い抜いてきたジェノスと、神に傾倒するサジは相容れないものがあるようだった。
正確には騎士では無く、教会の私兵であるが、
自分達を女神を守護する騎士である為だと言い、そう名乗っていた。
数こそ少ないが彼らの中には魔法に似た力を持つ者がいる。
それは祈りと呼ばれ、フィナレの力を借り受けるとの事であった。
セブン
「サジ殿、祈りと魔法とは違うのですか?」
教会騎士団長サジは威厳のある長い髭をさすりながら答える。
サジ
「魔法は理であるが、祈りに対する慈愛に満ちた恩恵は理を越えた力だ。
時にセブン卿、君はフィナレ様を信仰するか?」
セブン
「神話には疎いもので」
サジ
「ふむ、ならば経典を貸してしんぜよう。
知らずに信仰は出来んからな、だが貴殿にもフィナレ様の加護はある。
その剣、私と同じ形である事に気づいておったか?」
セブン
「希望の剣ですか?
確かにサジ殿と一緒ですね」
サジ
「これは女神フィナレ様から正義の王に遣わされた聖遺物を模倣し作られた剣だ」
セブン
「僕のは本物ですよ」
サジ
「なんと!このような少年をたぶらかすとは!
その武器商人は天の怒りを買うであろうな」
セブン
「フォロフォロ様から受け取ったんですけど」
サジ
「聖龍フォロフォロ様を語る悪龍がおるのか!
けしからん!
おっと、いかんいかん、怒りは信仰心を曇らせる。
めげるでないぞ、セブン卿。
そなたにも必ずやフィナレ様の恩恵が与えられよう。
あの野蛮な傭兵以外はな」
どうも自分の力だけで戦い抜いてきたジェノスと、神に傾倒するサジは相容れないものがあるようだった。