『華國ノ史』
細く長い道には大きな石が至るところに転がっている。
主要都市を結ぶ大街道まであと少しだが、セブンは疲れていた。
「足痛いっ足痛いっ足痛いなー!」
「おっ足痛いの歌だね?」
「教えてあげるよ、さんはいっ!」
「さんはいっ?ああ、足痛い足痛い足痛いなー」
「違う違う、足痛いっ足痛いっ足痛いなーはいっ」
「足痛いっ足痛いっ足痛いなー」
「それ!」
二人は交互に歌いながら坂道を抜けた。
「よしっ抜けたぞ、あれが大街道だ。
馬車も沢山通ってるから歩かずに済むぞ」
「どこにも馬車見えないけど」
「…」
「馬車無いっ馬車無いっ馬車無いなーはいっ」
「悪かったっ悪かったっ悪かったよー」
仕方無いので二人は歩きながら馬車を待った。
暫くするとピエロが言った通り商人の一団が通りかかった。
「とまれ、とまれ」
「なんだ?なんで道化が?」
「乗せてくれ」
「ダメダメ、商品でいっぱいなんだから」
「嘘だろ?金取る気か?
こう見えて内部調査員だ。港街まで乗せてくれ」
「そんなふざけた格好で?信用できんな盗賊じゃないのか?」
ピエロは懐からナイフを数本空中に放り投げた。
それらは空中で数回転し、操られているかのように馬の手綱を引く商人の首もとを舞った。
「盗賊でも内調でもどっちでもいいぞ?」
「ようこそ!キース商団へ
魔法使いの内部調査員殿」
「それで良い」
ナイフは商人を離れピエロのコートの内側に収まった。
「ナイフワルツって魔法だ、ナイフ以外でも可能だよ?」
セブンはトールから貰ったナイフを空中に投げた。
それは空中で数回転しピエロ鼻をかすめて落ちてきた。
「難しいや」
「危ねーなっ!
まあ、無表情でやる所は俺そっくりだけどな」
主要都市を結ぶ大街道まであと少しだが、セブンは疲れていた。
「足痛いっ足痛いっ足痛いなー!」
「おっ足痛いの歌だね?」
「教えてあげるよ、さんはいっ!」
「さんはいっ?ああ、足痛い足痛い足痛いなー」
「違う違う、足痛いっ足痛いっ足痛いなーはいっ」
「足痛いっ足痛いっ足痛いなー」
「それ!」
二人は交互に歌いながら坂道を抜けた。
「よしっ抜けたぞ、あれが大街道だ。
馬車も沢山通ってるから歩かずに済むぞ」
「どこにも馬車見えないけど」
「…」
「馬車無いっ馬車無いっ馬車無いなーはいっ」
「悪かったっ悪かったっ悪かったよー」
仕方無いので二人は歩きながら馬車を待った。
暫くするとピエロが言った通り商人の一団が通りかかった。
「とまれ、とまれ」
「なんだ?なんで道化が?」
「乗せてくれ」
「ダメダメ、商品でいっぱいなんだから」
「嘘だろ?金取る気か?
こう見えて内部調査員だ。港街まで乗せてくれ」
「そんなふざけた格好で?信用できんな盗賊じゃないのか?」
ピエロは懐からナイフを数本空中に放り投げた。
それらは空中で数回転し、操られているかのように馬の手綱を引く商人の首もとを舞った。
「盗賊でも内調でもどっちでもいいぞ?」
「ようこそ!キース商団へ
魔法使いの内部調査員殿」
「それで良い」
ナイフは商人を離れピエロのコートの内側に収まった。
「ナイフワルツって魔法だ、ナイフ以外でも可能だよ?」
セブンはトールから貰ったナイフを空中に投げた。
それは空中で数回転しピエロ鼻をかすめて落ちてきた。
「難しいや」
「危ねーなっ!
まあ、無表情でやる所は俺そっくりだけどな」