『華國ノ史』
火吸い石の炎が収まり、攻城兵器の鉄弓が打ち終わった。
蛾の精霊により戦意を一気に低下させた華國軍に煌皇軍の大軍が橋に向かい進軍して来る。
炎の目隠しに、巨弓の矢による襲撃、マンドゴラによる混乱、それらを全て利用し上空に忍ばせた眠りを誘う精霊と、
ボーワイルドの策は見事に決まる。
通常であればここまでの策は用いなかったであろう。
しかしボーワイルドは心の何処かに不安を抱えていた。
それは長年戦場で戦い、学んで来た者が持つ勘であったのだろう。
憔悴仕切った華國軍の先頭に立つ一人の無謀にもとれる無名の青年を見つめていた。
青年もまた鱗粉を吸い込んだのであろう、片膝をついている。
しかし、彼は迫る大軍に対しゆっくりと剣を抜き、立ち上がる。
それに合わせ、城壁に武器を持った眠っていたはずの戦士達が並び始めている。
ボーワイルド
「どういう事だ?
あの光る剣は何だ!
あの小僧は一体何者だ!」
「鼓舞の魔法」
それはセブンが魔法都市の地下に眠る巨龍フォロフォロから託された神話の聖剣、
希望の剣に隠された力であった。
微睡みの中にいた華國軍は息を吹き替えし、
戦意を取り戻し、大軍の前に立つ若き指令官を見た。
奇跡を見たようであった。
圧倒的な兵力と戦略に屈する事無く、城壁に隠れる事もせず。
堂々と立っている若き騎士は銀に光輝く剣を握り堂々と立っているではないか。
更に開かれた正門よりその青年に向かい六人の戦士が歩みを進めた。
七人の魔法使い。
精鋭を集めた華龍王虎隊。
魔力の質が高い者達が持つ特異の雰囲気。
眠りより覚めた多くの兵士が彼等の背中に頼もしさを覚え、
静かに見守る。
セブン
「エイブルス!
ジェノス!
スピア!
サジ!
後を頼む!
皆、やるぞ!」
華龍王虎隊
「おうっ!」
蛾の精霊により戦意を一気に低下させた華國軍に煌皇軍の大軍が橋に向かい進軍して来る。
炎の目隠しに、巨弓の矢による襲撃、マンドゴラによる混乱、それらを全て利用し上空に忍ばせた眠りを誘う精霊と、
ボーワイルドの策は見事に決まる。
通常であればここまでの策は用いなかったであろう。
しかしボーワイルドは心の何処かに不安を抱えていた。
それは長年戦場で戦い、学んで来た者が持つ勘であったのだろう。
憔悴仕切った華國軍の先頭に立つ一人の無謀にもとれる無名の青年を見つめていた。
青年もまた鱗粉を吸い込んだのであろう、片膝をついている。
しかし、彼は迫る大軍に対しゆっくりと剣を抜き、立ち上がる。
それに合わせ、城壁に武器を持った眠っていたはずの戦士達が並び始めている。
ボーワイルド
「どういう事だ?
あの光る剣は何だ!
あの小僧は一体何者だ!」
「鼓舞の魔法」
それはセブンが魔法都市の地下に眠る巨龍フォロフォロから託された神話の聖剣、
希望の剣に隠された力であった。
微睡みの中にいた華國軍は息を吹き替えし、
戦意を取り戻し、大軍の前に立つ若き指令官を見た。
奇跡を見たようであった。
圧倒的な兵力と戦略に屈する事無く、城壁に隠れる事もせず。
堂々と立っている若き騎士は銀に光輝く剣を握り堂々と立っているではないか。
更に開かれた正門よりその青年に向かい六人の戦士が歩みを進めた。
七人の魔法使い。
精鋭を集めた華龍王虎隊。
魔力の質が高い者達が持つ特異の雰囲気。
眠りより覚めた多くの兵士が彼等の背中に頼もしさを覚え、
静かに見守る。
セブン
「エイブルス!
ジェノス!
スピア!
サジ!
後を頼む!
皆、やるぞ!」
華龍王虎隊
「おうっ!」