『華國ノ史』
何とかコカトリス達を精霊界に戻す事に成功した煌皇軍は目の前の惨状に驚愕した。
石化した軍団に、破壊された施設、自軍の拠点であった城に、華國の旗が掲げられていたのだ。
坂の上には1人の青年が立っていた。
二刀流の騎士。
セブンであった。
彼は剣を納め、濃厚な魔力を練っている。
これは積層の剣舞を構成する一つ覚醒の魔法を使用し、
集中力を格段に上げた上での魔法詠唱であった。
その魔力の強さはセブンの体から溢れだし、
辺りの空気をねじ曲げる程であった。
閉じていた目を開き眼前の煌皇軍を見た。
下り坂には多くの敵兵が身構えていた。
彼はその中でも一つの旗を凝視していた。
セブン
「友からの贈り物だ!
受け取れ!ボーワイルド!
我が友の息吹よ蘇れ!
灼熱の渦よ逆巻き唸れ!
…フレイム・カノン!」
それはボーワイルドが呼び出したリッチ、ベルベットによって倒された龍フォロフォロの加護により身に付けた魔法であった。
セブンが両手を前に出すと光の魔方陣が空中へと浮き出る。
そこからとぐろを巻く高熱の炎が坂道を駆け下り、煌皇軍を飲み込んでいった。
逃げ場の無い山間部を炎はぐんぐん進み絶大な威力を発揮した。
ボーワイルドの陣営はこれに驚く。
ボーワイルド
「あの魔方陣!龍魔法か!
逆人!魔力遮断障壁を張れ!
全滅するぞ!」
ボーワイルドの本陣前に逆人が並び魔人特有の魔法でこれを防ぐ。
魔力を無効かする壁に当たる炎は吸い込まれる様に消えていった。
しかし、逆人の消耗は激しく、皆はヒザを地についた。
龍の息吹が止むとボーワイルドより以前の部隊は全て火と化していた。
ボーワイルド
「かっ、化け物め…」
長年戦って来たボーワイルドですらこ程までの威力ある魔法は見た事は無かった。
その狼狽ぶりは隠せず、周りの兵にも不安は伝わっていった。
石化した軍団に、破壊された施設、自軍の拠点であった城に、華國の旗が掲げられていたのだ。
坂の上には1人の青年が立っていた。
二刀流の騎士。
セブンであった。
彼は剣を納め、濃厚な魔力を練っている。
これは積層の剣舞を構成する一つ覚醒の魔法を使用し、
集中力を格段に上げた上での魔法詠唱であった。
その魔力の強さはセブンの体から溢れだし、
辺りの空気をねじ曲げる程であった。
閉じていた目を開き眼前の煌皇軍を見た。
下り坂には多くの敵兵が身構えていた。
彼はその中でも一つの旗を凝視していた。
セブン
「友からの贈り物だ!
受け取れ!ボーワイルド!
我が友の息吹よ蘇れ!
灼熱の渦よ逆巻き唸れ!
…フレイム・カノン!」
それはボーワイルドが呼び出したリッチ、ベルベットによって倒された龍フォロフォロの加護により身に付けた魔法であった。
セブンが両手を前に出すと光の魔方陣が空中へと浮き出る。
そこからとぐろを巻く高熱の炎が坂道を駆け下り、煌皇軍を飲み込んでいった。
逃げ場の無い山間部を炎はぐんぐん進み絶大な威力を発揮した。
ボーワイルドの陣営はこれに驚く。
ボーワイルド
「あの魔方陣!龍魔法か!
逆人!魔力遮断障壁を張れ!
全滅するぞ!」
ボーワイルドの本陣前に逆人が並び魔人特有の魔法でこれを防ぐ。
魔力を無効かする壁に当たる炎は吸い込まれる様に消えていった。
しかし、逆人の消耗は激しく、皆はヒザを地についた。
龍の息吹が止むとボーワイルドより以前の部隊は全て火と化していた。
ボーワイルド
「かっ、化け物め…」
長年戦って来たボーワイルドですらこ程までの威力ある魔法は見た事は無かった。
その狼狽ぶりは隠せず、周りの兵にも不安は伝わっていった。