『華國ノ史』
カルパトス平原と呼ばれる草原は、セブン達を中心に至極緩やかなすり鉢状の平原であった。
坂になっている事に気づく者も少ない程であった。
その中央で少数の部隊にいま正に、騎馬の大軍が襲いかかろうとしていた。
先陣を切ったのはクロエ。
彼女は双子が上級精霊を呼び出すまでの時間稼ぎとして死霊を呼び出した。
「黒の尻尾」と呼ばれるそれは華國の伝承であった。
姿を見た者は無く、尾しか見られた事が無いと言う獣の怨霊が集合したものであった。
クロエ
「これなら馬の足に負けない!」
クロエが召喚した黒いモヤからは黒く長い尻尾がユラユラと生えている。
どうやらクロエに擦り寄って甘えているようだ。
クロエ
「お願い!あの馬から私達を守って!」
黒の尻尾
「ゴロゴロ」
あらゆる動物の喉を鳴らし黒い尻尾は突進する。
その大きさは牛よりも巨大に膨らんでいった。
騎馬軍を操るフェネックはその異様な者を避けようとした。
フェネック
「相手にするなよ!」
騎馬軍を二等辺三角形の突撃陣形に展開したフェネックは危険を感じ陣形中央にまで下がっていた。
目の前で凄まじい悲鳴が上がる。
黒い尻尾のモヤに包まれた者が次々に悲惨な姿になり落馬していくのだ。
その傷痕は噛みつかれたり、引っ掻かれたり等、無数の怪我をおっていた。
フェネック自身は寸での所で避けた。
フェネック
「気味の悪い!
陣形を組み直しつつ、敵に突撃をかけるぞ」
煌皇軍はセブンの部隊の回るように時計回りに円を描き走った。
セブン達を守るように黒の尻尾はフェネックの右翼側を襲い、突撃のタイミングを奪う。
フェネックは業を煮やし、構わず突撃命令を下した。
セブン
「来るぞ!
防御陣形のまま突撃準備!
カトリ!」
カトリ
「分かった!」
セブン
「ミニッツ!セコンド!」
ミニッツ&セコンド
「……来たれ…」
坂になっている事に気づく者も少ない程であった。
その中央で少数の部隊にいま正に、騎馬の大軍が襲いかかろうとしていた。
先陣を切ったのはクロエ。
彼女は双子が上級精霊を呼び出すまでの時間稼ぎとして死霊を呼び出した。
「黒の尻尾」と呼ばれるそれは華國の伝承であった。
姿を見た者は無く、尾しか見られた事が無いと言う獣の怨霊が集合したものであった。
クロエ
「これなら馬の足に負けない!」
クロエが召喚した黒いモヤからは黒く長い尻尾がユラユラと生えている。
どうやらクロエに擦り寄って甘えているようだ。
クロエ
「お願い!あの馬から私達を守って!」
黒の尻尾
「ゴロゴロ」
あらゆる動物の喉を鳴らし黒い尻尾は突進する。
その大きさは牛よりも巨大に膨らんでいった。
騎馬軍を操るフェネックはその異様な者を避けようとした。
フェネック
「相手にするなよ!」
騎馬軍を二等辺三角形の突撃陣形に展開したフェネックは危険を感じ陣形中央にまで下がっていた。
目の前で凄まじい悲鳴が上がる。
黒い尻尾のモヤに包まれた者が次々に悲惨な姿になり落馬していくのだ。
その傷痕は噛みつかれたり、引っ掻かれたり等、無数の怪我をおっていた。
フェネック自身は寸での所で避けた。
フェネック
「気味の悪い!
陣形を組み直しつつ、敵に突撃をかけるぞ」
煌皇軍はセブンの部隊の回るように時計回りに円を描き走った。
セブン達を守るように黒の尻尾はフェネックの右翼側を襲い、突撃のタイミングを奪う。
フェネックは業を煮やし、構わず突撃命令を下した。
セブン
「来るぞ!
防御陣形のまま突撃準備!
カトリ!」
カトリ
「分かった!」
セブン
「ミニッツ!セコンド!」
ミニッツ&セコンド
「……来たれ…」