『華國ノ史』
食事を終え、食器を運んだみんなは厨房で音を立て洗い物をする見えない料理人にお礼を言った。
ウルブスが匂いの良い紅茶を入れ、皆は食事の余韻を楽しんでいた。
ウルブスはそんな皆の雰囲気を崩さずに、
ゆったりと五つの袋を運んできてそれぞれに配っていった。
皆が袋を開けるとそこには綺麗な服が入っている。
ウルブス
「私の見立てで用意しましたが、サイズが会わなければおっしゃって下さい」
取り出してみるとそれは灰色をした制服とフード付きの紺色のマントだった。
ウルブス
「これから先、無知なる者の止まり木を卒業するまでに一番長い間着用する衣類になるでしょう」
セブン
「マントだ!」
クロネ
「もっと女の子用の別カラーはありませんか?」
ウルブス
「残念ながら」
カトリ
「色合いが地味だな」
ウルブス
「伝統なので、あとこれは私から皆さんが同じ寮である事が人目で解るように、
気に入って頂ければ良いのですが」
ウルブスが取り出したのは革で出来た上等な肩掛け鞄だった。
クロネ
「わー可愛い、ありがとうウルブスさん」
カトリ
「頑丈そうだな、でもさ、お揃いはなんか恥ずかしくないか?」
セブン
「ちょっとおっきいや」
ウルブス
「ふふ、すぐに大きくなりますよ、では次に部屋割りを」
ウルブスが発表した部屋割りは女性であるクロネは1人部屋。
セブンとカトリで大きめの一部屋。
残りの一部屋が残る二人で一緒に生活するといったものだった。
カトリ
「ちょっと待って下さいよ、何で俺がこいつと」
ウルブス
「クロネは女性ですし、もう二人は双子ですし」
今季の合格者はセブン、カトリ、クロネと他二人であり、その二人は双子の兄弟だった。
二人は兄から「ミニッツ」弟を「セコンド」といった。
カトリ
「クロネコは分かる、時計兄弟も分かるけど別に部屋が余ってるんだし1人にさせてくれよ」
ウルブス
「セブンは幼いから面倒みて上げて下さいね?
じゃないとクラッシュ副校長のペナルティ、
更に寮長の命令を良く聞くという約束に背く事になってカピパラが悲しみますよ?」
カトリ
「みんな耳栓しながら生活するよな?」
クロネ
「嫌よ、あと変なあだ名つけないで」
ミニッツ&セコンド
「俺達も、あと変なあだ名つけるな」
カトリ
「はもってんじゃねーよ」
セブン
「宜しくね」
カトリ
「俺、貴族なのに…」
だが、カトリはこの決定に実は感謝していた。
セブンには食事を分けて貰った恩を感じていた。
そして謝罪の念も、
だが一番大きかったのは皆に溶け込む機会をセブンがくれた事。
カトリはこの時から不安だった慣れない共同生活が楽しみになり初めていたのだった。
ウルブスが匂いの良い紅茶を入れ、皆は食事の余韻を楽しんでいた。
ウルブスはそんな皆の雰囲気を崩さずに、
ゆったりと五つの袋を運んできてそれぞれに配っていった。
皆が袋を開けるとそこには綺麗な服が入っている。
ウルブス
「私の見立てで用意しましたが、サイズが会わなければおっしゃって下さい」
取り出してみるとそれは灰色をした制服とフード付きの紺色のマントだった。
ウルブス
「これから先、無知なる者の止まり木を卒業するまでに一番長い間着用する衣類になるでしょう」
セブン
「マントだ!」
クロネ
「もっと女の子用の別カラーはありませんか?」
ウルブス
「残念ながら」
カトリ
「色合いが地味だな」
ウルブス
「伝統なので、あとこれは私から皆さんが同じ寮である事が人目で解るように、
気に入って頂ければ良いのですが」
ウルブスが取り出したのは革で出来た上等な肩掛け鞄だった。
クロネ
「わー可愛い、ありがとうウルブスさん」
カトリ
「頑丈そうだな、でもさ、お揃いはなんか恥ずかしくないか?」
セブン
「ちょっとおっきいや」
ウルブス
「ふふ、すぐに大きくなりますよ、では次に部屋割りを」
ウルブスが発表した部屋割りは女性であるクロネは1人部屋。
セブンとカトリで大きめの一部屋。
残りの一部屋が残る二人で一緒に生活するといったものだった。
カトリ
「ちょっと待って下さいよ、何で俺がこいつと」
ウルブス
「クロネは女性ですし、もう二人は双子ですし」
今季の合格者はセブン、カトリ、クロネと他二人であり、その二人は双子の兄弟だった。
二人は兄から「ミニッツ」弟を「セコンド」といった。
カトリ
「クロネコは分かる、時計兄弟も分かるけど別に部屋が余ってるんだし1人にさせてくれよ」
ウルブス
「セブンは幼いから面倒みて上げて下さいね?
じゃないとクラッシュ副校長のペナルティ、
更に寮長の命令を良く聞くという約束に背く事になってカピパラが悲しみますよ?」
カトリ
「みんな耳栓しながら生活するよな?」
クロネ
「嫌よ、あと変なあだ名つけないで」
ミニッツ&セコンド
「俺達も、あと変なあだ名つけるな」
カトリ
「はもってんじゃねーよ」
セブン
「宜しくね」
カトリ
「俺、貴族なのに…」
だが、カトリはこの決定に実は感謝していた。
セブンには食事を分けて貰った恩を感じていた。
そして謝罪の念も、
だが一番大きかったのは皆に溶け込む機会をセブンがくれた事。
カトリはこの時から不安だった慣れない共同生活が楽しみになり初めていたのだった。