『華國ノ史』
 五人は出来立ての朝食をお腹いっぱい食べ、

 昼は街で食べるので要りませんと大声で言った。

 
 空中に浮いた鍋をオタマが「カンカンカン」と三回叩き、

 ウルブスに見送られ子供達は街に向けて出発した。

クロネ
「Y・E・Sかな?」

カトリ
「こ・ろ・すかもな」

ミニッツ&セコンド
「の・ろ・うかも」

カトリ
「はもってんじゃねーよ」

セブン
「セ・ブ・ン」

カトリ
「三文字なら何でも良いってもんじゃねーよ」

クロネ
「双子は高確率で魔法使いになるんだってね?」

ミニッツ&セコンド
「らしいね」

セブン
「なんで?」

カトリ
「二人同時に生まれるのも不思議だし、ましてや顔がそっくりってのも不思議だろ?

 昔から双子は不思議な力を持って生まれてくるって言われてるんだってよ」

クロネ
「良く知ってるわね」

カトリ
「英才教育受けてるからな」

セブン
「どっちがどっちか分かんないや」

ミニッツ&セコンド
「だろうね」

カトリ
「後でなんか区別がつくようにアクセサリー買えよ」

クロネ
「いいわね、それ」

セブン
「君がミニッツ?」

ミニッツ&セコンド
「ハズレー」

 セブンは後ろを向き、ミニッツとセコンドはクルクルっと入れ替わった。

セブン
「こっちがセコンド」

ミニッツ&セコンド
「ハズレー」

セブン
「イカサマじゃない?

 ピエロがよくやってたよ」

ミニッツ&セコンド
「バレたか」

カトリ
「まともな奴は俺だけか」

ネクロ
「あたしの台詞よ」



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