『華國ノ史』
 食事を終えた五人は明日の入学式に備え皆自室に戻ろうとしていたが、

 ウルブスがセブンを呼び止めた。

ウルブス
「セブンちょっといいですか?」

セブン「んー?」

ウルブス
「今日皆さんが出た後に副校長のクラッシュ殿が来られまして」

セブン「ああー」

ウルブス
「セブンに限っては出来る限り毎日魔力送りをして欲しいとの事です」

ミニッツ&セコンド
「魔力送り?」

ウルブス
「脱力の洗礼を受けた時に行ったアレですよ」

カトリ「可哀想に」

ウルブス
「訓練生は寝る前に少なからずですがやっていますよ」


クロネ「何でですか?」

ウルブス
「魔力を使いきるとその分の魔力を回復させようと体がするんです。

 
 これを多くの行っていると体が魔力の器自体を大きくしようとして魔力量の底上げになる訳です」


カトリ
「でも何でセブンだけ?」

ウルブス
「セブンに限らず質の良い魔力の持ち主は魔力送りをお願いされてますよ。

 私も3日に1回やってます」

セブン
「嫌だな~また気を失うかも」

ウルブス
「クラッシュ殿が大丈夫な様にされたそうですよ?
 
 それにこの寮の近くにも石碑がありますし、
 
 疲れてもすぐに帰ってこれますから」

セブン
「強くなれるならやるよ」

 ウルブスは優しく頷いた。

カトリ「頑張れよセブン!」

クロネ
「あんたもやるのよ!さっき誓ったでしょ?

 強くなるって、双子もよ!」

ミニッツ&セコンド「アレやだな」

セブン「送った魔力ってどこいくの?」

ウルブス
「有効的に使われます。

 それに努力し続けて反応石の色がランクアップして変わるのは嬉しいですよ?
 
 寝付きも良くなりますし」

カトリ
「えらい寮に入っちまったもんだ」





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