『華國ノ史』
~水の魔法使いのクラス~
双子の弟であり、三兄弟の末っ子であるセコンドが生まれてきた時、
彼等の家族は驚き、またとても喜んだという。
母親のお腹は確かに大きかったのだが、
皆は双子であるとは生まれるまで思いもしなかったからだ。
セコンドは双子であるにも関わらず、
弟とされている事が気にくわないと常々考えていた。
しかし今回、召喚士の一族であるのに、
自分の特性が水である事で更に劣等感を募らせていた。
末っ子の落ちこぼれ。
兄達はそう思っているに違いない。
卑屈にもそう思ったセコンドが、
特殊な例である特性の2つ持ちである事を知った時の喜びよう大きかったのは想像につく。
しかしそれを知った後も彼は水の魔法を学ぶ事は辞めなかった。
教授
「水の魔法での攻撃は上級者でなくては決定的にはならない、
言い替えれば上級者は非常に強い。
ただ、防衛ではレベルが低くとも非常に有用な魔法と言える。
霧または蒸気。
液体、氷あるいは雲など、水一つでもあらゆる性質をもつのである。
その為、使い用は多岐に渡り、
工夫をすればあらゆる方面で活躍する事が出来る。
あらゆるものを育み、受け流し、飲み込む。
そのような水に習う柔軟な考えを持つ生徒になって欲しいと私は考える」
セコンド
「防衛ではどう有効なんですか?」
教授
「例えば霧、これは相手の視界を奪う事が出来る。
水の壁は多くの衝撃を緩和し、氷の壁は直接的に攻撃を受け止める。
水の球体で相手を包めば運動を奪うことも可能である。
全てを組み合わせてみたまえ、これ程厄介な相手と君は戦いたいかね?
強力だが召喚に時間がかかる精霊使いの良きパートナーとなりますよ?
そうだろう?セコンド君?」
この時、この導き手は未だ自分が精霊使いの特性も持つ事を知らなかったセコンドの劣等感を見抜いていたのだろう。
以後、セコンドは精霊使いのクラスと水魔法のクラスを行き来する事になる。
それは兄達を守るとこの時に誓ったからである。
余談ではあるがカトリもまた多くの者が再度、2つの魔法特性があるか羅針盤に確めに行ったが舌打ちで終わった。
双子の弟であり、三兄弟の末っ子であるセコンドが生まれてきた時、
彼等の家族は驚き、またとても喜んだという。
母親のお腹は確かに大きかったのだが、
皆は双子であるとは生まれるまで思いもしなかったからだ。
セコンドは双子であるにも関わらず、
弟とされている事が気にくわないと常々考えていた。
しかし今回、召喚士の一族であるのに、
自分の特性が水である事で更に劣等感を募らせていた。
末っ子の落ちこぼれ。
兄達はそう思っているに違いない。
卑屈にもそう思ったセコンドが、
特殊な例である特性の2つ持ちである事を知った時の喜びよう大きかったのは想像につく。
しかしそれを知った後も彼は水の魔法を学ぶ事は辞めなかった。
教授
「水の魔法での攻撃は上級者でなくては決定的にはならない、
言い替えれば上級者は非常に強い。
ただ、防衛ではレベルが低くとも非常に有用な魔法と言える。
霧または蒸気。
液体、氷あるいは雲など、水一つでもあらゆる性質をもつのである。
その為、使い用は多岐に渡り、
工夫をすればあらゆる方面で活躍する事が出来る。
あらゆるものを育み、受け流し、飲み込む。
そのような水に習う柔軟な考えを持つ生徒になって欲しいと私は考える」
セコンド
「防衛ではどう有効なんですか?」
教授
「例えば霧、これは相手の視界を奪う事が出来る。
水の壁は多くの衝撃を緩和し、氷の壁は直接的に攻撃を受け止める。
水の球体で相手を包めば運動を奪うことも可能である。
全てを組み合わせてみたまえ、これ程厄介な相手と君は戦いたいかね?
強力だが召喚に時間がかかる精霊使いの良きパートナーとなりますよ?
そうだろう?セコンド君?」
この時、この導き手は未だ自分が精霊使いの特性も持つ事を知らなかったセコンドの劣等感を見抜いていたのだろう。
以後、セコンドは精霊使いのクラスと水魔法のクラスを行き来する事になる。
それは兄達を守るとこの時に誓ったからである。
余談ではあるがカトリもまた多くの者が再度、2つの魔法特性があるか羅針盤に確めに行ったが舌打ちで終わった。