『華國ノ史』
 この発見にカトリは興奮していたが、セブンは落ちていた兜を被って遊んでいた。

 
 しかしカトリは更なる発見をする事になる。

 
 セブンが脱いだ帽子をカトリが被るとまた新しい魔法印を見つけた。

カトリ
「おいっ!まだあったぞ!」

 セブンは兜の目隠しを上に上げ走ってカトリに寄った。

セブン
「次こそお宝だよね!」

カトリ
「ここも十分お宝だよ、秘密にすると誓え?

 って文字が浮いてる」

セブン「誓う!」

カトリ「じゃあ俺も」

 そう言いながら魔力を込める。

 すると壁が左右に動きだし更に地下へと続いていた。

セブン
「また階段だ。どうするカトリ?」

カトリ
「しかし凄い施設だな、尋常じゃないぞ」

セブン
「行こうよ」

 二人が階段を降りるとまた後ろでゴゴゴーっと音を立てて壁が塞がった。


 それでも二人は好奇心に胸を踊らせ歩みを止めずに進むと前方に木の扉が見えた。

 
 扉には鉄の飾りで文字が打ち付けられているようだ。

セブン
「読んで!」

 まだ、読み書きをマスターしていないセブンに変わってカトリが読み上げる。

カトリ
「誓いを立てた者よ。

 この先のことを他に話す事はかなわない。

 この扉を開いた時より、それは始まる。

 秘密を守るのならば、

 我が友を紹介しよう…だって」

セブン
「どういうこと?」

カトリ
「多分この先の事は話せないような誓約の魔法をかけられるんだと思う。

 
 それか忘却の呪文かも、でも地図に書いときゃ思い出すだろ。

 
 バルデスの訓練所っと、

 オッケー」

セブン
「流石隊長、頭良いねー。

 っで何があるの?」

カトリ
「バルデスの友達」

セブン
「もうゴーストになってるんじゃない?」

カトリ「だよな?」

 二人は恐る恐る扉を開いた。


 
 
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