『華國ノ史』
 セブンとカトリはその日は早く寮に帰り、

 誰よりも多くご飯を食べた。


ウルブス
「んー服が汚れてますね?

 何をして遊んでたんですか?」

セブン「あぐはないかな」

ウルブス「え?」
 
 セブンは今日あった話をしようとしたが、うまく話す事が出来なかった。

 
 バルデスの訓練所の魔法であると分かったカトリが咄嗟に誤魔化した。

カトリ
「ちょっと闘技場で訓練してまして」

ウルブス
「ふむ、中々良いことですな」

クロネ「良く食べるわね?」

カトリ「やっぱ体を動かすと腹が減るな」

ウルブス
「お腹が減ります、でしょう?」

カトリ「お腹が減ります」

ミニッツ&セコンド
「本当は喧嘩じゃないの?」

セブン「違うよ!」

ウルブス
「皆も二人を見習って体を動かしましょうね?

 勉強ばかりでは体がなまりますから」

セブン
「ウルブスも臆病者だね」

ウルブス
「そして備える者です」

セブン
「じゃあバルデスと一緒だ」

ウルブス
「おお、バルデス様を…良く勉強してますね?

 感心、感心。」

 セブンとカトリは顔を見合わせて笑った。

 後日広場で二人はバルデスの銅像を見つけた。

【バッド・アル・バルデス】

 勇猛にして恐れ知らず

 魔法と剣に愛された英雄

 初代魔法剣士隊隊長

 祖国の統一の為に奮戦する

カトリ
「勇猛にして恐れ知らずだってよ」

セブン
「本当は違うのにね!」

 
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