『華國ノ史』
翌週の休み、魔法使い達の行きつけの商店街。
ひび割れランプ通りにセブンとカトリの姿があった。
学園の制服が汚れるとの事で、
カトリがドラゴンの尻尾との訓練用服を揃えるとの事だった。
カトリはセブンにも服を買ってやり、二人共が満足のいく服を手に入れご満悦であった。
胸当てに、肩ガード、膝当て、それにガントレット。
革の剣ベルトを着けると二人の笑みは止まらない。
子供用の防具は少なく、集めるのには苦労したが、
それを着けるだけで強くなった気がした。
もちろんセブンは兄トールから貰った銀の柄の短剣を胸のベルトに通していた。
カトリ
「あとは武器がいるな」
セブン
「武器?いっぱいあったじゃん」
カトリ
「バルデスの訓練所にあったのはもうボロボロだったろ?
ちょっと待ってろこの店に良さそうなのがあったんだちょっと見てくる」
カトリはそう言って大きな店に入っていった。
何気無くセブンが後ろを振り返ると、またあの店がセブンを誘っていた。
看板には「借りたものを返す店」と書かれている。
しかし文字の読めないセブンはまた何も気にせず入っていった。
セブン(ケイロンいるかな?)
店の扉は開いている。
セブンが暗いトンネルを歩いているとドラゴニュートである賢者ケイロンが短いキセルをプカプカとふかしている。
ケイロン
「おっと、この前の、では返して貰おうか」
セブン
「帽子を?まだ借りておきたいけど」
ケイロン
「それは出来ない相談だな、私も慈善でやっているわけじゃない。
それに十分手に入れたのだろう?」
ケイロンは眠りドラゴン城の地図を広げた。
ケイロン
「では、見つけた物の取り分を頂こうか。
見つけたものをここに記したまえ」
セブンは面倒臭がりの魔法使いの通路、
禁じられた神の祭壇を×印で示した。
バルデスの訓練所は秘密なので内緒にした。
ケイロン
「みろ、もうただの地図では無くなったぞ。
秘密の歴史を記す手がかりになった」
セブン
「そうだ!今度は剣を貸して欲しいんだけど。
ドラゴンも倒せるような」
ケイロン
「フハハハ!
ドラゴニュートの私に向かってドラゴンバスターを貸せと?
お前正気か?」
「カランカラン」とセブンの後ろの方で金属音がした。
同時にセブンは笑顔を見せる。
ケイロン
「持ってこい」
セブンは質素な剣を一振り手にしていた。
ケイロン
「ふむ、それは『折れる事を知らぬ頑固者』という剣だ。
連れていってやれ」
セブン
「ありがとう!」
セブンは腰の革ベルトにそれを差し、トンネルを登っていった。
ケイロン
「知識の結晶である本が彼を打ち、
物見帽が彼に裏の世界を見せた。
その次はあの名剣があの幼い少年を選ぶとは……興味深い」
目を細めるケイロンに見守られてセブンは店を後にした。
ひび割れランプ通りにセブンとカトリの姿があった。
学園の制服が汚れるとの事で、
カトリがドラゴンの尻尾との訓練用服を揃えるとの事だった。
カトリはセブンにも服を買ってやり、二人共が満足のいく服を手に入れご満悦であった。
胸当てに、肩ガード、膝当て、それにガントレット。
革の剣ベルトを着けると二人の笑みは止まらない。
子供用の防具は少なく、集めるのには苦労したが、
それを着けるだけで強くなった気がした。
もちろんセブンは兄トールから貰った銀の柄の短剣を胸のベルトに通していた。
カトリ
「あとは武器がいるな」
セブン
「武器?いっぱいあったじゃん」
カトリ
「バルデスの訓練所にあったのはもうボロボロだったろ?
ちょっと待ってろこの店に良さそうなのがあったんだちょっと見てくる」
カトリはそう言って大きな店に入っていった。
何気無くセブンが後ろを振り返ると、またあの店がセブンを誘っていた。
看板には「借りたものを返す店」と書かれている。
しかし文字の読めないセブンはまた何も気にせず入っていった。
セブン(ケイロンいるかな?)
店の扉は開いている。
セブンが暗いトンネルを歩いているとドラゴニュートである賢者ケイロンが短いキセルをプカプカとふかしている。
ケイロン
「おっと、この前の、では返して貰おうか」
セブン
「帽子を?まだ借りておきたいけど」
ケイロン
「それは出来ない相談だな、私も慈善でやっているわけじゃない。
それに十分手に入れたのだろう?」
ケイロンは眠りドラゴン城の地図を広げた。
ケイロン
「では、見つけた物の取り分を頂こうか。
見つけたものをここに記したまえ」
セブンは面倒臭がりの魔法使いの通路、
禁じられた神の祭壇を×印で示した。
バルデスの訓練所は秘密なので内緒にした。
ケイロン
「みろ、もうただの地図では無くなったぞ。
秘密の歴史を記す手がかりになった」
セブン
「そうだ!今度は剣を貸して欲しいんだけど。
ドラゴンも倒せるような」
ケイロン
「フハハハ!
ドラゴニュートの私に向かってドラゴンバスターを貸せと?
お前正気か?」
「カランカラン」とセブンの後ろの方で金属音がした。
同時にセブンは笑顔を見せる。
ケイロン
「持ってこい」
セブンは質素な剣を一振り手にしていた。
ケイロン
「ふむ、それは『折れる事を知らぬ頑固者』という剣だ。
連れていってやれ」
セブン
「ありがとう!」
セブンは腰の革ベルトにそれを差し、トンネルを登っていった。
ケイロン
「知識の結晶である本が彼を打ち、
物見帽が彼に裏の世界を見せた。
その次はあの名剣があの幼い少年を選ぶとは……興味深い」
目を細めるケイロンに見守られてセブンは店を後にした。