『華國ノ史』
ウルブスが言うにはその魔法は「積層の剣舞」と呼ばれているらしい。
それは非常に危険で習得が困難な為、
使える者はこの国でウルブスのみであるという。
誰もが考えつくであろう魔法ではあったが、
実践する事が出来ないと言われていた。
その理由は一つの魔法では無く、
名前通りに幾つもの魔法を同時に行う物だったからである。
脳に魔力を送り、集中力を格段にあげる覚醒魔法。
所持している武器の鉱石に呼び掛け己の剣速以上を引き出す土魔法。
血に魔力を流し、細胞を活性化させる強化魔法。
どれもが上級魔法であり、また特性が違う為3つの魔法を覚えるのは血の滲む努力が必要である。
仮に己の特性と違う魔法を覚えてもそれらを同時に使用し、
維持するのは不可能とされていた。
セブンはウルブスに言われた通り小石を幾つか空に向けて投げた。
ウルブスは瞬時に剣を抜きそれら全てを一瞬で砕いて見せた。
ウルブス
「基礎となる剣術。
その上で時間がゆっくりと流れるようになる程の集中力。
自分の意図よりも早く動く剣。
それに耐えうる強化された体に、駿足。
どれか一つでも欠ければ完全では無く、成功とは言えない」
セブン
「凄い。剣線が見えなかった」
ウルブス
「魔力が強すぎれば脳にダメージを受け、
剣に魔力を送り過ぎれば剣はそれを嫌う。
巧みに魔力を血に流さなければ、血管は傷つき血が吹き出す。
机上の空論、諸刃の剣、自殺魔法とも揶揄されていますがそれでも覚えますか?」
セブンは初め龍の尾を倒すだけが目標であったが、
ウルブスの剣を目の当たりにしたセブンは完全に心を奪われていた。
セブン
「やります!
絶っっ対に覚えて見せます!」
ウルブス
「私は10年以上掛かりました。
慎重に、そして粘り強く覚えて行きましょうか。
勿論基本の剣術訓練もしっかりとね」
セブン
「はい!宜しくお願いします!」
踊る炎に踊るナイフ、セブンは剣舞というこの魔法の名に運命を感じていたのだった。
それは非常に危険で習得が困難な為、
使える者はこの国でウルブスのみであるという。
誰もが考えつくであろう魔法ではあったが、
実践する事が出来ないと言われていた。
その理由は一つの魔法では無く、
名前通りに幾つもの魔法を同時に行う物だったからである。
脳に魔力を送り、集中力を格段にあげる覚醒魔法。
所持している武器の鉱石に呼び掛け己の剣速以上を引き出す土魔法。
血に魔力を流し、細胞を活性化させる強化魔法。
どれもが上級魔法であり、また特性が違う為3つの魔法を覚えるのは血の滲む努力が必要である。
仮に己の特性と違う魔法を覚えてもそれらを同時に使用し、
維持するのは不可能とされていた。
セブンはウルブスに言われた通り小石を幾つか空に向けて投げた。
ウルブスは瞬時に剣を抜きそれら全てを一瞬で砕いて見せた。
ウルブス
「基礎となる剣術。
その上で時間がゆっくりと流れるようになる程の集中力。
自分の意図よりも早く動く剣。
それに耐えうる強化された体に、駿足。
どれか一つでも欠ければ完全では無く、成功とは言えない」
セブン
「凄い。剣線が見えなかった」
ウルブス
「魔力が強すぎれば脳にダメージを受け、
剣に魔力を送り過ぎれば剣はそれを嫌う。
巧みに魔力を血に流さなければ、血管は傷つき血が吹き出す。
机上の空論、諸刃の剣、自殺魔法とも揶揄されていますがそれでも覚えますか?」
セブンは初め龍の尾を倒すだけが目標であったが、
ウルブスの剣を目の当たりにしたセブンは完全に心を奪われていた。
セブン
「やります!
絶っっ対に覚えて見せます!」
ウルブス
「私は10年以上掛かりました。
慎重に、そして粘り強く覚えて行きましょうか。
勿論基本の剣術訓練もしっかりとね」
セブン
「はい!宜しくお願いします!」
踊る炎に踊るナイフ、セブンは剣舞というこの魔法の名に運命を感じていたのだった。