『華國ノ史』
 事情を説明された祖父と両親はピエロにテーブルに集められた。


ピエロ
「知った顔がありますね?」

 祖父はピエロに見られたが鼻で笑って返した。

ピエロ
「ではセブン君、先ほど広場でやったのをもう一度お願い出来るかな?」


「セブン?」

 セブンはにやけながら簡単に小さい火の人を出した。
 
 
 それが踊る後は少しテーブルが焦げている。
 
 両親は息を飲み、それに魅いった。
 
 しかし祖父だけはそうはいかなかった。


祖父
「今すぐ出ていけ!この道化が!
 
 孫は絶対にやらん!」
 
 そう言うと祖父は壁に掛けてあった剣を手に取った。

 
 今までに家族が見た事の無い形相だった。

ピエロ
「オウオウオウ、別に奪う訳ではありませんよ?

 いいんですか?
 
 かつての軍団長が国家に手を出して?

 どうなるか解ってます?

 あなたが忠誠を尽くした国ですよ?」


トール
「軍団長?うちのじいちゃんが?」



「父さんのおかげでここの農地を拝領しているんだ」



「待って、セブンを奪う?」
 
 母は震えていた。


祖父
「何で、何でうちの孫に限って魔法の呪いが」
 
 祖父は苦い顔をしてそして泣き崩れた。


ピエロ
「呪い?恩恵ですよ」

 色々な考えが小屋の中に渦巻き、セブンは出してはいけなかったのかと思い、火の人間を靴で叩き消した。

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