『華國ノ史』
 二人の生ける伝説が煌皇軍の前に立ちはだかる少し前にセブンとミニッツ、セコンドはクラッシュに連れられ眠りドラゴン城前を走っていた。

セブン「一体どこへ?」

クラッシュ
「校長に助けを求めるんだ」

ミニッツ&セコンド「校長?」

クラッシュ
「今まで魔力送りをやってただろ?

 あれは全部校長に送られていた。

 眠りドラゴンにな」

セブン
「校長はドラゴンっていうことですか?」

クラッシュ
「そうだ。
 
 地下に眠っておられる。

 この街が作られる際に約束を交わしているのだ。

 魔力を与え続ける代わりにこの街を見守り、人の味方をするとな」

ミニッツ&セコンド
「何故地下に?」

クラッシュ
「見世物になりたくないと言われていてな、しかしそれが不味かった。

 元より大きかったが、今じゃ巨大になりすぎて地上に出ると城が壊滅されるんだ。

 出れるかどうかも怪しいが、最終手段というやつでな。

 ここに集まった叡知を敵に渡さない自爆手段でもある。

 華國でトップクラスの秘密事項だ」


セブン
「ウルブス!それにケイロンも!」

 城の前にはウルブスとケイロンが立っていた。

ケイロン
「目覚める時が来たか」

クラッシュ
「申し訳ありません。このような事態になってしまって」

ケイロン
「なに、今回は敵将が見事であったな」

クラッシュ
「ウルブス殿も助勢を?」

ウルブス
「時間を稼ぐしかできませんが、その子達を頼みます」

セブン「ウルブスさん」

ウルブス
「戦いは回避したかったのですが、こうなってしまった以上生き残る事を考えましょう。

 ここは任せて行きなさい」

ミニッツ&セコンド
「ご武運を」

セブン「……」

クラッシュ「行くぞ」

ウルブス
「大丈夫、セブンまた後で会いましょう」
 
 セブンはウルブスの力を信じていたが、いつもと変わらぬその笑顔はセブンに最悪の事態を思わせるのであった。

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