flowergirls library Ⅱ
「・・・・そっか。いやー、参ったね・・・・」
雪はポリポリと頭をかいた。
「え?」
「その話が本当だとしたら、あたし、世界を停滞させちゃうじゃん?」
「そう・・・・言うことになるね」
少しだけ、言葉を濁した。
「あたし、知ってるんだ。あたしに降りかかる事、あたしがどうなるか。後、黒雷と白雷って子達もね」
「え?」
僕は耳を疑った。
雪が白雷と黒雷を知っている。
これからのことも、どうなるかも、すべて。
「白雷と黒雷はね、多分、自分の駒を上手く動かしてくる。きっとあたしは連れて行かれる。
そうなるのは避けたい所だね」
雪は冷静に分析する。
「信じるの?・・・・僕、嘘付いてるかもしれないよ?」
威張るように立って、
「信じるの。あんたが嘘付いてるようには見えないし、あたしの正体も知ってるし。それに」
僕を指差して、
「そんな事言ってる奴は、大抵嘘付かないんだよ」
ニッコリ笑っていた。
「・・・・思い付いた。僕が囮になる。そうすれば多分、世界も、君も救える」
「はぁ!?男のあんたが?スグバレるよ?」
「・・・・大丈夫。帝はいつ来る?」
「・・・・明日。お昼頃に」
「OK・・・・紫苑。今日、野宿になるかも・・・・」
なんて話をしていると、
「待って。家に泊まって行きな」
雪がすかさず言った。
「・・・・いいんですか?」
「当たり前!お前達の為にな!」
こうして、僕達は雪の家にお邪魔する事にした。