flowergirls library Ⅱ

最初の国にて ~紫苑side~


蒼はとてつもなく馬鹿だ。

俺の為に一等部屋借りた。

とんだお人好し。

1日目はとてつもなく疲れた。

蒼は多重人格者だと知り。

いつの間にか、迷いの森にいたり。


口論になったり。

蒼をなだめたり・・・・。

・・・・蒼の髪の毛、初めてさわった。

サラサラしてた。

良い髪質だったな・・・・。

なんて、新しい発見もあった。

そして今日はこの国に来て2日目。

この国の観光の日。

俺らは、適当にぶらついていると、

「みてみて!紫苑!」

蒼が指をさした。

「・・・・案内板だ」

「・・・・それが何だよ?」

「・・・・初めて見た・・・・」

は?

「マジで?」

「・・・・マジで」

何なの?コイツ。

各国練り歩いたんじゃねーの?

「・・・・多分、一樹たちは行ったことあるから、
知ってるかもだけど・・・・」

アイツら・・・・。

「なぁ、蒼」

「なに?紫苑」

「一樹達とあったことは?」

「うーん・・・・。ない、かなぁ・・・・」

「今は?」

「・・・・無理っぽい」

「そっか」

そりゃそうか。

何となく、予想した通り。

「・・・・なんか、ゴメン」

蒼が謝った。

「・・・・何謝ってんだよ。バーカ。別に蒼が悪い訳じゃねぇから。謝んじゃねーよ。バーカ」

「酷っ」

馬鹿って二回言った・・・・。と呟いている蒼を横目に、

「・・・・んじゃ、行くか」

とその場から離れる。

「何処に?」

蒼はきょとんとした顔を向けてきた。

「・・・・着いたら分かる」

ニヤッと笑って見せた。









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