flowergirls library Ⅱ
紫苑と一樹達
とある日のとある夜の話。
蒼が気絶した。
「ヤッホー!久しぶり♪」
「紫苑、元気だったか?」
「お久しぶりッス!」
久々の三人登場♪
「・・・・あれ?オマエ等に名前教えたっけ?」
「最近やっと蒼と話が出来るようになってな」
と言ってポンポンと紫苑を撫でる。
「それにしても、体が欲しいッスよ。全く」
「藍斗、球体人形と魂入れられるペンダント、
あったよな?」
「あるよー♪ちょっと待っててね♪」
藍斗がバギーから箱を取り出した。
「また勝手に・・・・」
「悪りぃか?」
「・・・・知らねぇよ。ったく」
そろそろ呆れを通りこして尊敬してくる。
「紫苑、赤が一樹で、黄色が涼、紫がオレね。
あと、黒が・・・・もしもの時用」
と言って四つのペンダントを出してきた。
「わかった」
俺は四つのペンダントを受け取った。
「じゃあさ、この人形に掛けて♪」
「お、おぅ」
いつだしたんだ?しかも服まで。
など、疑問は残るが、
とりあえず、言われるがままに掛けてみた。
「やった♪人形だけど、体、ゲットッス♪」
「やはり良いな。体があるのは」
「やっと好き勝手に動き回れるぜ♪」
三体の人形が動き出した。
「あ、蒼!」
三人の足元に蒼がいた。
倒れている蒼を抱えて、バギーに乗せた。
「あ、そうだ。『暗闇斗』って誰なんだよ?」
そのとき、確かに、三人はピシッという効果音が似合うくらいにいい感じに固まった。
「え?何?聞いたらマズい事だった?」
そのとき頭に一樹の声が響いた。
『おい!紫苑に喋った奴誰だ!(怒)』
いや、一樹だけではない。
涼と藍斗の声も。
『俺じゃないよ♪だって最後にでたのは涼だからね~♪』
『涼!テメェ!(怒)』
『ヒィッ!ごめんなさいごめんなさいごめんなさいぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!忠告のつもりだったんスよ!!!』
見た感じは笑顔が固まった状態だが、
凄い怒りであふれてるんだろなぁ~。
『何が忠告だ!ふざけんな!暗闇斗に聞かれたらどうすんだよ!』
『だって暗闇斗を封じてるのは一樹じゃないッスか!』
ふむ、暫く、このままほっといてみるか。
『暗闇斗がどんな奴かもう一度、教えてやろうか?あぁ?どうなんだよ!』
『知ってるッスよ!蒼の黒い部分で、泣き虫で
蒼よりも願望が強い自殺志願者なんッスよね!
それくらい知ってるッスよ!』
『知ってるなら何故話した!』
『暗闇斗はいま、眠ってるッス!話しても別に構わないと思ったんスよ!!!』
なるほど。暗闇斗ってのは蒼の相当辛かった部分の人格なのか。
「紫苑♪」
いち早く抜け出した藍斗が話し掛けてきた。
「藍斗?何か?」
耳元でひそっと話した。
「聞こえたでしょ?暗闇斗の事」
「・・・・気付いてたのか?」
「始めっから知ってただけだよ♪君が言霊が聞けることとか・・・・ね♪」
バレてたんだ。
「いやいや、ホントに予想通り過ぎてむしろ予想外だよ♪」
ニコニコ笑う。
「コレって俺に聞かせるために?」
「勿論♪そうじゃなきゃ、あの日、涼を最後にした意味がないからね~♪」
策士だ・・・・コイツすっげー策士だ・・・・。
「あ、紫苑。あの・・・・暗闇斗だけど・・・・」
「あ、もう、いいや。なんかまずかったみたいだし」
「「・・・・?」」
ポカーンとする二人に対し、
「~~~~~~!!!!」
腹を抱えて笑いを堪えてる藍斗。
スグにばれるよ~。藍斗。
「うぅ・・・・」
バギーに寝かされていた蒼が起きた。
「僕は・・・・一体何を?」
俺は蒼に駆け寄る。そして、
「蒼~っ。よかったぁ~」
ギュ~ッと抱きつく。
「紫苑・・・・前にも同じ事やってたよね?」
頭を撫でながら蒼がいう。
「紫苑・・・・」
「なに?蒼」
「あの人達は?」
「蒼の中の奴らだよ♪」
「よっ!」
「ちわーっス」
「ヤッホー」